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朝日歌壇より2018年1月16日

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ヘリの窓落とす程度の軍隊が駐留をして又も沖縄  小島敦

省略を含んで簡潔な結句「又も沖縄」が良い。

以上永田和宏選

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冬の海流れつきたる難破船かかる目見むとは思はざりけむ 島田竜平


「かかる目」このような目というのは、流れ着いたということか。

寒き日を杖つき歩み野仏に来たりて長く寂しさ語る 笠松一恵


「長く」とはどのくらいの間だろうか。

以上馬場あき子選

浮子(うき)先に時間を止めて寒鮒(ふな)を釣るわれただ独りとなりも独り  辻岡瑛雄


「浮子(うき)先に時間を止めて」は比喩なのだけれども、おもしろい。
「止めて」と「独り」がもっと緊密につながるといいような。

新潟のナンバーなれば雪も積み太き鉄骨着く朝まだき 津和野次郎



作者は東京の人。「なれば」でつながず、その車に、と平に言うこともできる。

新築のカーテンの向こうはどんな人洗濯ものをそれとなく見る  神田昭夫


寒風に濯ぎ干されし運動服皆二枚づつきっと双子ね 岩田昌子


洗濯物の歌二首。直接の知己ではなくても、見てその家の人を知る。後者はおもしろい。

以上佐々木幸綱選

旅の途に立命館の学食で若きに混じり飯を食ひたり 千葉俊彦


作者はOBなのかもしれない。旅と時の流れとが重なる。

市役所に離婚届けを出し終えて我に買いたり一輪のバラ 野田貴子


今週一番好きな歌。星の王子様のバラのアレゴリーを思い出す。サン・テグジュペリも妻との不和があったが、このバラは自分へのねぎらいなのだろう。







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