朝日歌壇

空の短歌,舟,犀,鳩 朝日歌壇12月23日号

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こんにちは。まる @marutankaです。
朝日新聞の朝日歌壇から好きな歌を筆写して感想を書いています。朝日歌壇は朝刊日曜日に掲載。この記事は12月23日の掲載分です。

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朝日歌壇とは

朝日歌壇についての説明です。
「朝日歌壇」とは朝日新聞朝刊の短歌投稿欄です。俳句は「朝日俳壇」です。
新聞の短歌投稿欄は、どの新聞においても、誰でも自由に投稿できます。投稿方法の詳しいことは別記事
「朝日歌壇」とは何か?朝日歌壇の紹介と他の新聞の短歌投稿方法と応募の宛先住所」
をご覧ください。

馬場あき子選

廃船は北朝鮮の漂流舟メガネ残しし漁師やいずこ  宮坂美恵子

廃船となって流れ着いた舟に漁師の運命を思う。

ガラス戸に激突したる青鳩は朱の木の実を咥え果てたり  斎藤哲哉

赤い実を加えていたという事柄が加味されると、どこか、鳩にもするべきことがあったような感じになる気がする。そもそも、ガラスなどというものがなければ、鳩が命を落とすこともなかったろう。「咥え果てたり」は咥えて果てたとのことだろう。

犀三トン巨岩のごとく日向ぼこかたみにちさき耳を動かし  酒井忠正

初句に体重が含まれていて、大きさが察せられる。結句は連体止めだが。

阿武隈の空広くして葛尾(かつらお)に七年ぶりの牛棟に充つ  青木崇郎

震災後の福島の牛が七年ぶりに牛舎に揃ったという歌。牧場主の苦労がしのばれる。

佐々木幸綱選

ドードーもダチョウもみんな飛んでいた遠いむかしの空のにぎわい  牧野弘志

いつの間にか、進化したのか退化したのかわからないが、飛ばなくなった鳥がいる。愉快で、不思議な歌。

ぐずぐずになってゆく雲あちこちに繕いきれぬ青空がある 阿部芳夫

雲が切れ切れになって、見えてくる青空の面白い比喩。

高野公彦選

連れてって声かけられた心地して萎れかけたるシクラメン買う  小山年男

初句はカギかっこでもいいかと思う。シクラメンの声を聞き取る作者。やさしい歌だ。

松の木の高みにひとの声がしてスマホと話す庭師見えたり 山本雅子

おもしろい情景を捉えられた。

永田和宏選

旅の荷は軽きがよろし上か下かどちらにしよう『万葉秀歌』 大浦健

「万葉秀歌」は斎藤茂吉の本。万葉集の解説書ではいちばんのロングセラーである。

さりげなく「そう言えば」と言う時は後が厳しい妻の口癖 鈴木一成

微笑ましい歌。女性が威張っている家庭はうまくいっている家だろうと思うが。

まとめ

連休は他に住む家族との交わりが多くて、何ともたいへんです。皆様も良いクリスマスを!

ではまた次回。次の朝日歌壇は1月6日掲載だそうです。





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