朝日歌壇

朝日歌壇1月13日号 上野の炊き出し,餅つき,人身事故,休耕田,墓じまい 

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こんにちは。まる @marutankaです。
朝日新聞の朝日歌壇から好きな歌を筆写して感想を書いています。朝日歌壇は朝刊日曜日に掲載。この記事は1月13日の掲載分です。

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朝日歌壇とは

朝日歌壇についての説明です。
「朝日歌壇」とは朝日新聞朝刊の短歌投稿欄です。俳句は「朝日俳壇」です。
新聞の短歌投稿欄は、どの新聞においても、誰でも自由に投稿できます。投稿方法の詳しいことは別記事
「朝日歌壇」とは何か?朝日歌壇の紹介と他の新聞の短歌投稿方法と応募の宛先住所」
をご覧ください。

高野公彦

上野にてムンクの叫び見た後で炊き出しの列見ない振りする 新貝友子

上野の美術館を出て上野公園界隈を歩けば、ホームレスの人々がいる。ここを通る人には皆同じ経験があるだろう。

父は杵で我は電動で正月の餅をつきしが子は店で買う 岡田独甫

私が子供の頃は、家で餅をつくというのは、電動の餅つき機でという意味だった。今は、家族の数が少なくなり、それすら不要になった。

永田和宏選

お茶を飲み饅頭一個食べて待つ四十分で人が焼かれる 毛涯潤

これも誰にも経験があることなのだが、「四十分で」が鮮烈な印象を残す。

馬場あき子選

来ないのに文句も言わずに待つ電車人身事故の理由(わけ)想いつつ 寺下吉則

二句「文句も言わずに」にやさしさが見える。文句を言う人は理由に思いがいたることはないのだろう。

シベリヤに確かに元日あったけどジャガイモ五つただ寝正月 鈴木七郎

シベリア抑留の体験を正月に思い出されるのだろう。「寝正月」とは言っても厳しい寒さでのこと。けしてのんきなものではなかったろう。

佐々木幸綱選

猫舌の吾子のココアを冷ましつつかさこじぞうの音読を聞く  山添聖子

家のテレビかラジオだろうか。ふくよかでやさしい子どもとの時間が思われる。

しぐれたる休耕田の草を食む山羊の鳴く声峡にひびけり  堀川弘

のどかな冬の風景。

山茶花の咲きはじめたる境内に重機入りて墓終(しま)わるる  香川 文

「墓じまい」という言葉が最近聞かれるようになった。墓に加わる新たな作業と行事がみられるようになった昨今。

空つぽのまつ白なままの時にゐてぽかんと過ごす子どもが消えた 斑山羊

保育の仕事の方だろうか。子どもの変化をとらえたもの。

「ここを出るのは怖い」閉鎖病棟の庭のよもぎに冬日射しおり 佐藤幾恵

患者さんのことばだろうか。病院はある意味守られた場所なのだろう。

 

今週は辺野古関連の歌がたくさんみられました。そちらは別途ご紹介したいと思います。

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