朝日歌壇

コロナの短歌2テレワークと「不要不急」休校の子どもたちの様子も

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新型コロナの感染者数が日に日に増加しています。

日本ばかりか、世界レベルでの危機ですが、朝日歌壇には、このコロナウイルスとその影響下の生活の情景を詠んだ短歌が早速投稿されています。

朝日新聞の投稿歌より、コロナの短歌をご紹介します。

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コロナ禍を詠む短歌

日本だけでなく人類の危機ともいえる、疫病、新型コロナ、この人類の危機を短歌で分かち合おうとして、朝日歌壇の投稿にもコロナウイルスとその影響下にある生活の様子を題材にした短歌が投稿されています。

コロナの脅威にもめげず、また、生活の制限される悲しみをも、歌に詠もうとする気概が素晴らしいですね。コロナの短歌をご紹介します。

この記事は、コロナの短歌の2回目です。

・・・

4月12日の朝日歌壇より

4月12日の朝日歌壇の短歌より、コロナが題材の短歌をテーマ別にまとめてご紹介します。

テレワーク

テレワーク出来ない人が支えてる文明社会の根っこの部分

作者:(諫早市)藤山増昭

テレワーク、すなわち会社に出勤せずに自宅で仕事をするというものです。

「文明社会」というのは、そのようなPC業務のことを指すのでしょうが、それだけでは、社会は回らないというのでしょう。

テレワークの夫に付き合ひ囲碁講座を視るわれ不断よりもやさしい

(秦野市)関美津子

夫がテレワークとなり自宅で仕事をするようになったが、おそらく元気がないということなのでしょう。

なので、作者が「やさしい」と自ら言うのですが、夫に対応して自然とそうなっているという夫婦の相関を示しています。

 

休校の子どもたち

水槽の水抜き亀の背を洗ふコロナ休校の高校生ら

(徳島市)上田由美子

興味深い歌。私もメダカを飼っているので、水槽の掃除は時々するのですが、亀の背中も掃除しなくてはならないというのは、初めて聞きました。

休校になって余裕ができたので、そんなところまでも行き届いた世話をする高校生たちなのです。

数年後「コロナ世代」と呼ばれるか休校の子ら元気に過ごせ

(東京都)伊東澄子

「世代」で一番多く使われるのは「団塊の世代」で、それと同じように、「コロナ世代」という用語ができるのではないかという」推測です。休校によって、これから様々な影響が出ることを懸念されておられるのです。

大和路の宮殿跡にかがまりて休校の児らたんぽぽを摘む

(奈良市)宮田昌子

こちらは休校でも、穏やかな風景が詠まれています。

一枚の絵か写真になりそうですが、静かでどこか悲し気です。

コロナ下の生活の断片

夜更けにもマスクのゴムあと消えなくて終息願う私とホッペ

(東京都)秋野なみ

マスクをかけっぱなしで勤務をして遅く帰ってくると、そのまま夜まであとが消えない。

「願う私」だけではなくて、擬人化した主語の「ホッペ」の弾む五感が若々しいです。

 

三月はごみの日のみの予定表歯科も短歌も不要不急で

(名古屋市)植田和子

外出の自粛の周辺を詠んだ作品。「不要不急」というのは、これからも使われ、記憶に長くとどまりそうです。

歯科受診を遅らせる人はかなりいるようです。「短歌」というのは、歌会や、その集まりなのでしょうね。

 

流行せるコロナウイルス警戒し亡父の年忌に長子のみ来る

(三原市)岡田独甫

これも共感。私の家でも父の三回忌の法事を取りやめました。

こちらの方はとにかくも、一人はおいでになったというのですが、作者は僧侶の方です。

ご自宅がお寺だとすると、それでも来れないということは、警戒感が一層強まりますね。

 

超満員人熱(ひといき)れする人込みの人人人の恋しかりけり

(水戸市)檜山佳与子

コロナウイルスで避けるべき三密、その対策の時差出勤や休校が行われ、電車やバスなどの交通機関が空間が目立つ。

そうなってみると、人混みの「人」がいないことが寂しく思われる。

少なくても地方の電車は、休校が続く限り満員とはならないでしょう。普段なら空いている電車が喜べるのに、今はただ「人」が恋しいばかりです。

 

働き方改革コロナウイルスでダブルパンチ受く非正規の子

(横浜市)芝弥生

コロナ下のお子さんの苦境を歌う歌。長期化するほど大きな社会問題となりそうです。

蘇る配給闇市戦中派連日買へぬ命のマスク

(和歌山県)市ノ瀬伊久男

マスクを求めて、連日店の前に行列ができる、その光景に戦争の時の配給や闇市の光景を思い出す作者。

それにしても、戦時中ではないのに「物がない」というのは、今の世の人ほど全く新しい経験でしょう。

コロナ以外の短歌

コロナが主題である以外の短歌で惹かれたもの

双葉駅のホームに太鼓鳴り響き九年ぶりに列車入りくる

(茂原市)植田辰年

福島県の全面開通。太鼓に地方色があり、9年の長さが身に沁みますね。

現在は、旅行はおろか、電車の移動もしづらい毎日になってしまっています。

誰もが自由にどこにでも行きたい時に行けるということは、実は素晴らしいことだったのですね。

家居で予防につとめながら、皆様も短歌と共に楽しくお過ごしください。

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