斎藤茂吉の桜島を詠んだ短歌と、有名な歌碑についてお知らせします。
きょう1月12日は桜島の日。この日は桜島の噴火のあった日です。
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斎藤茂吉と長崎・九州
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斎藤茂吉は、大正7年に長崎の医大に赴任、その後、念願の欧州留学に至るまでの間を、九州、長崎で生活していました。
大正10年に九州旅行。
その際に桜島を詠んだ一連の歌があります。
開聞(かいもん)のさやかに見ゆるこの朝け桜島のうへに雲かかりたる
開聞というのは、開聞岳のこと。
薩摩富士とも呼ばれる、たいそう美しい姿の山です。
その山々が澄み渡って見える朝、桜島の上の方には、雲がかかっているという様子をそのままに詠んだものです。
また、桜島の噴火のあとを
桜島は黒びかりしてそばだちぬ溶巌(ようがん)ながれしあとはおそろし
観察したそのままを歌に写し取っています。
開聞岳の斎藤茂吉歌碑
開聞岳の歌は、他に歌集『のぼり道』の方に
開聞は円(まど)かなる山とわたつみの中より直に天に聳えけれ
があります。
この歌は、開聞岳の登山口に立つ歌碑に刻まれています。