雪の中に日の落つる見ゆほのぼのと懺悔の心かなしかれども  斎藤茂吉「赤光」 - 短歌のこと

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雪の中に日の落つる見ゆほのぼのと懺悔の心かなしかれども  斎藤茂吉「赤光」

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斎藤茂吉「赤光」から主要な代表歌の解説と観賞です。
このページは現代語訳付きの方です。

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歌の意味と現代語訳

雪の中に日の落つる見ゆほのぼのと懺悔(さんげ)の心かなしかれども

現代語訳

雪の中に日が沈んでいくのが見える。懺悔の心のようでほのぼのと悲しい

出典

「赤光」大正2年 1 さんげの心

歌の語句

懺悔・・・仏教でいう罪障懺悔(ざいしょうさんげ)のことで「サンゲ」と読む。
かなしかれども・・・「おも」は確定逆接の逆接助詞 いかに記す

表現技法

2句切れにして、3句目が擬音

解釈と鑑賞

雪曇りの天候で、光が弱くほのぼのとした太陽が雪の中に沈んでいく印象を悲しみとみて、静かに懺悔したいような思いが兆してくる。

結句の「かなしかれども」は、確定逆接だが、意味上は逆接の働きはなく、ある種の曖昧さ、とりとめなさをかもしだしている。

あらゆるものが雪に覆われているとき、雪に接して太陽が落ちかかったところを見た歌である。それを「雪の中に」と端的に強くいったのが、いままでにない新しさである。このいたいたしいような厳粛な状景は、誰でもが見慣れていてしかもみなかったものの一つではあるまいか。単純で強い言葉の中に状景の核心がとらえられているので、下句は上句を生かすためにあるのにすぎない。(「茂吉秀歌」佐藤佐太郎)

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