斎藤茂吉

斎藤茂吉の国語教科書の短歌一覧

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斎藤茂吉の国語教科書に使われた短歌は、全部で1522首あるとの調査があります。戦前の教科書と戦後では採録された歌に違いがあります。

斎藤茂吉の教科書の掲載状況とその数、掲載された短歌作品をお知らせします。

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斎藤茂吉と国語教科書

斎藤茂吉の国語教科書に採録された短歌は、1522首だという調査があります。

そのうち、どの短歌がどのくらい採録されたか、他の歌人との比較を含めてのデータもあります。

ただし、戦前の教科書に関しては、調査をした人によって、斎藤茂吉は、3番目だったり、他に、13番目だったり、とかなりまちまちです。

現在では、斎藤茂吉の短歌を研究する品田悦一教授の再調査においては、斎藤茂吉は、217首で7番目だということです。

これらのデータは『斎藤茂吉・異形の短歌』品田悦一教授著のものです。

斎藤茂吉の国語教科書の短歌

斎藤茂吉の短歌で教科書に採られたものは、戦前と戦後に分けて大きな特徴があります。

それが、戦前の作品は、歌集『あらたま』からの採用が多いこと。また、戦後は圧倒的に歌集『赤光』の「死にたまふ母」からの短歌の掲載が主流を占めているということです。

斎藤茂吉の国語教科書の短歌の数

戦後の刻漁協箇所に採られた斎藤茂吉の短歌の数は、1522首です。

そのうち、過半数の820首が、「死にたまふ母」連作中の作品です。

「死にたまふ母」採録の理由

「死にたまふ母」が戦前の国語の教科書では採用されず、戦後の教科書では主要な作品とされるに至った理由は2つ考えられます。

一つは、戦後のアメリカ軍の占領教育からの解放時に、”豊かな人間性”を求める風潮から、いささか道徳的な面に力点が置かれ、家族の結びつきとその死を詠った情緒的な「死にたまふ母」短歌一連が重視されたということです。

もう一つは、戦前の斎藤茂吉の作品としては『赤光』のあとの第二歌集『あらたま』が、アララギ内では高く評価をされたという点です。

斎藤茂吉自身にとっては、『あらたま』後期は、「スランプ」といっていいくらい、歌ができない状態で、日常的な身辺詠がほとんどとなっていました。

そのため、今までの『赤光』その他の歌に比べると、インパクトは少ないが、アララギ内での評価は逆に高まっており、それを受けての『あらたま』からの採用だという見解を、品田教授が述べています。

『あらたま』に関しては、藤沢周平が「文学的に過ぎる」という印象をエッセイで述べたことがありますが、後期作品はともかく、前半は梁塵秘抄などに題材をとった文学性の高い作品が多いことで知られています。

斎藤茂吉の教科書の短歌―戦前

斎藤茂吉の戦前に国語の教科書に採用された短歌で、採録回数が5回以上の短歌は下の7首となります。

ひさかたのしぐれふりくる空さびし土に下りたちて鴉は啼くも『あらたま』
 ※この歌の解説

朝あけて船より鳴れる太笛のこだまはながし竝みよろふ山『あらたま』
 ※この歌の解説

ゆらゆらと朝日子あかくひむがしの海に生まれてゐたりけるかも『あらたま』
 ※この歌の解説

来て見れば 雪消の川べのしろがねの柳ふふめり蕗の薹も咲けり『赤光』

ゆふされば大根の葉にふる時雨いたく寂しく降りにけるかも『あらたま』
 ※この歌の解説

しづかなる峠をのぼり来しときに月のひかりは八谷をてらす『ともしび』
 ※この歌の解説

真夏日のひかり澄み果てし浅茅原にそよぎの音のきこえけるかも『あらたま』
 ※この歌の解説

 

かなり意外なことに、斎藤茂吉の短歌のトップセブンには、『赤光』の「死にたまふ母」は全く含まれていません。

そして7首のうち、5首が第二歌集の『あらたま』より採られています。

戦前においては、これらの歌が、もっとも繰り返し国語の教科書に掲載された7首となるのです。

国語教科書の斎藤茂吉の短歌―戦後

戦後の短歌は、圧倒的に『赤光』の「死にたまふ母」が主流となりますが、その際に採られた上位10首の短歌は、以下の作品です。

教科書掲載の「死にたまふ母」の短歌

歌集『赤光』「死にたまふ母」からは以下の7首

みちのくの母のいのちを一目見ん一目見んとぞただにいそげる『赤光』死にたまふ母※この歌の解説
桑の香の青くただよふ朝明(あさあけ)に堪へがたければ母呼びにけり(同)
のど赤き玄鳥ふたつ屋梁にゐて足乳根の母は死にたまふなり(同)※この歌の解説
死に近き母に添寝のしんしんと遠田のかはづ天に聞ゆる(同)※この歌の解説
我が母よ死にたまひゆく我が母よ我を生まし乳足らひし母よ(同)※この歌の解説
星のゐる夜ぞらのもとに赤赤とははそはの母は燃えゆきにけり(同)
灰のなかに母をひろへり朝日子ののぼるがなかに母をひろへり(同)


「死にたまふ母」以外の斎藤茂吉の短歌

「死にたまふ母」以外の短歌は以下の3首。

あかあかと一本の道とほりたりたまきはる我が命なりけり『あらたま』※この歌の解説
朝あけて船より鳴れる太笛のこだまはながし竝みよろふ山 『あらたま』この歌の解説
最上川逆白波のたつまでにふぶくゆふべとなりにけるかもこの歌の解説

以上、斎藤茂吉の国語教科書掲載の短歌を戦前と戦後に分けてお知らせしました。

それぞれの歌の解説と詳細は、リンク先の該当ページにてご覧ください。







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