岩田正さんしのぶ会「かりん」創刊 妻も歌人の馬場あき子さん  

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岩田正さんしのぶ会「かりん」創刊 妻も歌人の馬場あき子さん

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岩田正さんのしのぶ会のお知らせです。昨年11月に亡くなられましたが、岩田正さんの作品を再読してみました。

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岩田正さんをしのぶ会予定

故岩田正さん(歌人、朝日歌壇選者・馬場あき子さんの夫)をしのぶ会 10月6日午後5時から東京都中野区中野4の1の1の中野サンプラザで。主催は歌林の会。連絡先は044・701・1730

岩田正さん経歴

歌人。妻は歌人の馬場あき子。 東京世田谷生まれ。早稲田大学国文科卒。
1964年に早稲田大学短歌会に入会し、同年短歌誌「まひる野」創刊に参加。歌人の窪田章一郎、窪田章一郎に師事。

78年馬場さんとともに歌誌「かりん」創刊。

2006年「泡も一途」で迢空賞。
第1歌集出版後は歌作を中断したが、短歌作りを80年代に再開。

11年「岩田正全歌集」を含む全業績に対し現代短歌大賞。
「土俗の思想」などの評論活動とともに、作品に風刺や独自のユーモアがあるとして高い評価を受けていた。

 

岩田正 短歌作品

イヴ・モンタンの枯葉愛して三十年妻を愛して三十五年 『郷心譜』

代表歌ともいわれる歌。

時代を代表するシャンソン歌手、イブ・モンタンは繰り返し詠まれています。

世代ちかく生きしと思ひ親しみしイヴ・モンタンはわれを知らざり
イヴ・モンタン唄ひし枯葉晩秋の柿生の里の丘に降るなり
イブ・モンタン老いて恋人持ちしとふ「枯葉」は陽気さびしく陽気

「男子厨房」の歌も。

千六本うまくきざみぬトントンとこんなによき朝われにあったか
ゆっくりと唐茄子に刃をあててをり男子厨房を本懐とする

馬場さんとの穏やかな暮らしぶりもうかがえます。

起こしてはならぬひとりを部屋に置き秋たつ朝の厨房に立つ
オルゴール部屋に響けり馬場さんよ休め岩田よすこし励め

戦争に関して

九条の改正笑ひ言ふ議員このちんぴらに負けてたまるか
フィルムを逆に回せばながくよき平和ののちに 戦争が来る
フィルムを逆に回せばありありとひろしまの惨事未来となる

他に

こともなくテロ撲滅を言ふ男厭な男は厭なのである
在りし日もかなしと思ひ死してなほかなしかりけり母といふもの
鳩の横すりぬけて雀餌あさる小禽らにみる共存のさま

 




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