教科書や教材に掲載されている有名な詩の一覧を記します。
それぞれの詩に、現代語訳や詳しい解説、感想も加えています。
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教科書の詩一覧
小中学校、高校の教科書や教材に掲載、試験にも取り上げられることの多い有名な詩の作品の一覧です。
このページは教科書の詩の一覧のインデックス、目次です。
抜粋は詩の一部分にとどめ、各詩の解説ページを提示しています。
※詩の種類や形式については
他にも
※教科書掲載の他の詩歌については下の記事から読めます
教科書の短歌2 現代短歌 寺山修司,俵万智,栗木京子,穂村弘他
教科書の俳句 中学高校の教材に掲載された有名な俳句一覧 解説と鑑賞
レモン哀歌 高村光太郎
『レモン哀歌』 -高村光太郎
そんなにもあなたはレモンを待つてゐた
かなしく白くあかるい死の床で
わたしの手からとつた一つのレモンを
あなたのきれいな歯ががりりと噛んだ
近代日本の口語の詩を切り開いた高村光太郎の作品です。
春の歌 草野 心平
ほっ まぶしいな。
ほっ うれしいな。
みずはつるつる。
かぜはそよそよ。
ケルルン クック。
蛙の詩人草野心平の詩。擬音が特徴的な詩人です。
※続きは
【解説】春の歌 草野心平”蛙の詩人”の擬音の楽しさと表現技法
『汚れつちまつた悲しみに…』中原中也
汚れつちまつた悲しみに
今日も小雪の降りかかる
汚れつちまつた悲しみに
今日も風さへ吹きすぎる
中原中也の代表作。青春期の痛みが主題です。
※続きは
※他にも
「一つのメルヘン」中原中也
一つのメルヘン 中原中也
秋の夜(よ)は、はるかの彼方(かなた)に、
小石ばかりの、河原があって、
それに陽は、さらさらと
さらさらと射しているのでありました。
「一つのメルヘン」のタイトル通り比喩や寓意に満ちた詩です。
※続きは
『初恋』島崎藤村
まだあげ初(そ)めし前髪の
林檎のもとに見えしとき
前にさした花櫛(はなぐし)の
花ある君と思ひけり
作者島崎藤村の『若菜集』は当時のベストセラー。
当時、明治時代においては新しくも美しいロマンチシズムあふれる詩作品です。
※続きは
ヴェルレーヌ『秋の歌』上田敏訳
秋の日の
ヴィオロンの
ためいきの
身にしみて
ひたぶるに
うら悲し。
明治時代に外国の詩の翻訳で象徴詩というジャンルを日本に伝えたのが『海潮音』、その代表的な詩です。
※続きは
秋の日のヴィオロンの… ヴェルレーヌ「秋の歌」上田敏の名訳の解説
カール・ブッセ『山のあなた』上田敏訳
山のあなたの 空遠く
「幸い」住むと 人のいう
もう一つがカール・ブッセの訳詞です。
響きの美しい「山のあなた」という題名に始まる名訳で知られています。
※続きは
山のあなたの空遠く「幸」住むと人のいう カール・ブッセの詩 上田敏訳
「君死にたまふことなかれ」作者与謝野晶子
ああ、弟よ、君を泣く、
君死にたまふことなかれ。
明治時代に上の『若菜集』「海潮音」と並んで多くの人に読まれたのが、与謝野晶子の短歌集『みだれ髪』ですが、この「君死にたまふことなかれ」は与謝野晶子の詩になります。
※続きは
雲 山村暮鳥
おうい雲よ
ゆうゆうと
馬鹿にのんきさうぢやないか
山村暮鳥の代表作。素直で素朴な心が和らぐ短い詩は誰にでも親しまれています。
※続きは
『雪』三好達治
太郎を眠らせ太郎の屋根に雪ふりつむ
次郎を眠らせ次郎の屋根に雪ふりつむ
『雪」は三好達治の代表作の2行詩です。
短い詩文が読む人のイメージを膨らませていきます。
※続きは
【解説】雪 三好達治「太郎を眠らせ太郎の屋根に雪ふりつむ」の表現技法
「素朴な琴」八木重吉
この明るさのなかへ
ひとつの素朴な琴をおけば
秋の美しさに耐えかねて
琴はしづかに鳴りいだすだらう
八木重吉の4行の詩はクリスチャン詩人の描き出す静かで美しい世界を描き出します。
※続きは
「春」安西冬衛
てふてふが一匹韃靼海峡を渡って行った
印象に残る一行の詩。詩人の鮮烈なイメージです。
※続きは
てふてふが一匹韃靼海峡を渡って行った 安西冬衛の詩「春」の解釈
およぐひと 萩原朔太郎
およぐひとのからだはななめにのびる、
二本の手はながくそろへてひきのばされる、
幻想的な比喩がすばらしい詩。萩原朔太郎は「日本近代詩の父」とされ口語自由詩を確立しました。
※続きは
朔太郎の詩は他にも。
未確認飛行物体 入沢康夫
未確認飛行物体 入沢康夫
薬罐だって
空を飛ばないとはかぎらない。水のいっぱい入った薬罐が
夜ごと、こっそり台所をぬけ出し、
町の上を、
心もち身をかしげて、一生けんめいに飛んで行く。
『わたしを束ねないで』
わたしを束ねないで 新川和江
わたしを束ねないで
あらせいとうの花のように
白い葱のように
束ねないでください わたしは稲穂
秋 大地が胸を焦がす
見渡すかぎりの金色の稲穂
新川和江の作者自身の可能性を訴える比喩が美しい詩です。
あしたこそ たんぽぽはるか
ひかりを おでこに
くっつけて
はなひらく ひを
ゆめにみて
たんぽぽわたげが
まいあがります
工藤直子の「野原は歌う」「のはらうた」の詩。
おれはかまきり かまきりりゅうじ
おう なつだぜ
おれは げんきだぜ
あまり ちかよるな
おれの こころも かまも
どきどきするほど
ひかってるぜ
作者がカマキリに成り代わって歌う楽しい詩です。
『岩が』 全文
岩が しぶきをあげ
流れに逆らっていた。岩の横を 川上へ
強靭な尾をもった魚が 力強く
ひっそりと 泳いですぎた。
現代の詩人吉野弘の比喩的な詩です。
吉野弘の他の詩作品解説
吉野弘「夕焼け」代表作詩の鑑賞と解説 受難者の心の痛みへの同一化
「世界はうつくしいと」長田弘
うつくしいものの話をしよう。
いつからだろう。ふと気がつくと、
うつくしいということばを、ためらわず
口にすることを、誰もしなくなった。
そうしてわたしたちの会話は貧しくなった。
うつくしいものをうつくしいと言おう。(以下略)
現代の詩人長田弘の比喩的な詩。
同名の詩集は三好達治賞を受賞しています。
他の教科書の詩
ふるさとは遠きにあり て
のちのおもひに
秋の夜の会話
一枚の絵
秋の日
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