教科書の俳句、小中学校・高校の国語の教科書や教材に使用されている、有名でよく知られた句を一覧にまとめます。
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教科書の俳句
国語の教科書に掲載された、有名な俳句を一覧にまとめます。
このページはインデックスで、切れ字や句切れ、季語の解説のみを掲載、現代語訳と、作者の心情や思い、感想の例と詳しい解説は、句ごとの個別ページにまとめましたので、それぞれのリンク先でご覧ください。
目次
- 教科書の俳句
- いくたびも雪の深さを尋ねけり
- 鶏頭の十四五本もありぬべし
- 春風や闘志いだきて丘に立つ
- 分け入つても分け入つても青い山
- たんぽぽのぽぽと絮毛のたちにけり
- 夕立やお地蔵さんもわたしもずぶぬれ
- 万緑の中や吾子の歯生え初むる
- どの子にも涼しく風の吹く日かな
- 柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺
- 赤い椿白い椿と落ちにけり
- 桐一葉日当たりながら落ちにけり
- バスを待ち大路の春をうたがはず
- 冬菊のまとふはおのがひかりのみ
- 滝落ちて群青世界とどろけり
- 咳の子のなぞなぞあそびきりもなや
- 咳をしても一人
- 跳び箱の突き手一瞬冬が来る
- 飛び込みのもう真っ白な泡の中
- つきぬけて天上の紺曼珠沙華
- 金剛の露ひとつぶや石の上
- 星空へ店より林檎あふれをり
- 菜の花がしあはせそうに黄色して
- 菜の花や月は東に日は西に
- 春の海ひねもすのたりのたりかな
- 海に出て木枯らし帰るところなし
- 芋の露連山影を正しうす
- をりとりてはらりとおもきすすきかな
- 旅終へてよりB面の夏休
- 葡萄食ふ一語一語の如くにて
- 日と月のごとく二輪の寒牡丹
- 行春や鳥啼魚の目は泪
- ふるさとを取り戻しゆく桜かな
- 水の地球すこしはなれて春の月
- 春の海ひねもすのたりのたりかな
- くろがねの秋の風鈴鳴りにけり
いくたびも雪の深さを尋ねけり
作者:正岡子規
句切れと切れ字
句切れなし
切れ字なし
季語
季語は「雪」。冬の季語
鶏頭の十四五本もありぬべし
読み:けいとうの じゅうしごほんも ありぬべし
作者と出典:
正岡子規
句切れと切れ字
句切れなし
切れ字なし
季語
季語は「鶏頭」 夏の季語
春風や闘志いだきて丘に立つ
作者: 高浜虚子
句切れと切れ字
初句切れ
切れ字「春風や」
季語
季語は「春風」
分け入つても分け入つても青い山
作者:種田山頭火
句切れと切れ字
句切れなし
切れ字なし
季語
季語なし 自由律俳句
たんぽぽのぽぽと絮毛のたちにけり
作者:加藤楸邨
句切れと切れ字
句切れなし
切れ字「けり」
季語
季語「たんぽぽ」。春の季語
夕立やお地蔵さんもわたしもずぶぬれ
作者:種田山頭火
句切れと切れ字
初句切れ
切れ字「や」
季語
自由律俳句だが、「夕立ち」は夏の季語
万緑の中や吾子の歯生え初むる
作者:中村草田男
句切れと切れ字
切れ字「や」 中間切れ
句切れ 2句目の途中 中間切れ
季語
「万緑」は夏の季語
どの子にも涼しく風の吹く日かな
作者
飯田龍太
句切れと切れ字
切れ字「かな」
句切れなし
季語
季語は「涼し」 夏の季語
柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺
作者
正岡子規
句切れと切れ字
切れ字「なり」
2句切れ
季語
季語は「柿」 秋の季語
赤い椿白い椿と落ちにけり
作者
河東碧梧桐
句切れと切れ字
切れ字「けり」
句切れなし
季語
季語は「椿」 春の季語
桐一葉日当たりながら落ちにけり
作者:高浜虚子
句切れと切れ字
句切れなし
切れ字「けり」
季語
季語は「桐一葉」 秋の季語
バスを待ち大路の春をうたがはず
作者:石田波郷
句切れと切れ字
句切れなし
切れ字なし
季語
季語は「春」
冬菊のまとふはおのがひかりのみ
読み:ふゆぎくの まとうはおのが ひかりのみ
作者
水原秋桜子
句切れと切れ字
句切れなし
切れ字なし
季語
季語は「冬菊」 冬の季語
滝落ちて群青世界とどろけり
作者:水原秋桜子
句切れと切れ字
句切れなし
切れ字「けり」
季語
季語は「滝」 夏の季語
咳の子のなぞなぞあそびきりもなや
作者:中村汀女
切れ字と句切れ
切れ字「や」終助詞
句切れなし
季語
季語は「咳」 冬の季語
咳をしても一人
作者:尾崎放哉
句切れと切れ字
句切れなし
切れ字なし
季語
自由律俳句だが 「咳」は冬の季語
跳び箱の突き手一瞬冬が来る
作者:友岡子郷
句切れと切れ字
句切れなし
切れ字なし
季語
「冬」 冬の季語
飛び込みのもう真っ白な泡の中
作者:神野紗季
句切れと切れ字
句切れなし
切れ字なし
季語
「飛び込み」 夏の季語
つきぬけて天上の紺曼珠沙華
作者:山口誓子
切れ字と句切れ
・切れ字なし
・2句切れ
季語
季語は「曼殊沙華」 秋の季語
金剛の露ひとつぶや石の上
作者:川端茅舎 かわばた ぼうしゃ
切れ字と句切れ
切れ字「や」
2句切れ
季語
季語は「露」 秋の季語
星空へ店より林檎あふれをり
読み:ほしぞらへ みせよりりんご あふれおり
作者と出典:
橋本多佳子 はしもとたかこ 1899-1963
切れ字と句切れ
切れ字なし
句切れなし
季語
季語は「林檎」 冬の季語
菜の花がしあはせそうに黄色して
作者と出典:
細見綾子 「桃は八重 」
切れ字と句切れ
切れ字なし
句切れなし
季語
季語は「菜の花」 春の季語
菜の花や月は東に日は西に
読み:なのはなや つきはひがしに ひはにしに
作者と出典:
与謝蕪村
切れ字と句切れ
切れ字「や」
初句切れ
季語
季語は「菜の花」 春の季語
春の海ひねもすのたりのたりかな
作者と出典:
与謝蕪村 よさぶそん
句切れと切れ字
・切れ字…「かな」
・初句切れ
季語
季語は「春の海」 春の季語
海に出て木枯らし帰るところなし
作者と出典:
山口誓子
現代語訳
海に出てその上を吹いているこがらしには、帰るところなどありはしない
句切れと切れ字
・句切れなし
・切れ字なし
季語
・季語は「こがらし」
「冬」の季語
芋の露連山影を正しうす
作者:飯田蛇笏 『山廬集』
句切れと切れ字
・初句切れ
・切れ字なし
季語
・季語は「芋」「露」「芋の露」
「芋」「露」「芋の露」とも「秋」の季語
をりとりてはらりとおもきすすきかな
作者と出典:
飯田蛇笏
現代語訳
折りとって手に持って見ると、すすきの穂がはらりとしなだれて意外にも重いすすきであるよ
句切れと切れ字
・句切れなし
・切れ字「かな」
季語
・季語は「すすき」
「秋」の季語
旅終へてよりB面の夏休
作者と出典:
黛まどか まゆずみまどか
句切れと切れ字
・句切れなし
・切れ字なし
季語
・季語は「夏休」(「み」の送り仮名はない)
「夏」の季語
葡萄食ふ一語一語の如くにて
現代語での読みと発音:
読み:ぶどうくう いちごいちごの ごとくにて
作者と出典:
中村草田男 『来し方行方』『銀河依然』
句切れと切れ字
切れ字なし
句切れ 初句切れ
季語
季語は「葡萄」 秋の季語
日と月のごとく二輪の寒牡丹
作者:鷹羽狩行
作者と出典:
鷹羽狩行
現代語訳
二輪の牡丹が太陽と月のように咲いている
句切れと切れ字
・切れ字なし
・句切れなし
他に句またがり
季語
季語は「寒牡丹」 冬の季語
行春や鳥啼魚の目は泪
読み:ゆくはるや とりなきうおの めはなみだ
作者と出典
松尾芭蕉 「おくのほそ道」
この俳句の現代語訳
春が過ぎ去ろうとする日に私は旅立つ。人だけでなく、鳥や魚までが、空に泣き水中に涙して、別れを惜しんでくれている
句切れと切れ字
切れ字「や」
句切れ 初句切れ
他に、擬人法や体言止め
季語
季語は「春」 春の季語
ふるさとを取り戻しゆく桜かな
現代語での読みと発音:ふるさとを とりもどしゆく さくらかな
作者と出典:
照井翠 てるい みどり 句集『龍宮』
句切れと切れ字
・切れ字 「かな」
・句切れなし
季語
季語は「桜」 春の季語
水の地球すこしはなれて春の月
現代語での読みと発音:
みずのちきゅう すこしはなれて はるのつき
作者と出典:
正木ゆう子 まさきゆうこ 句集『静かな水』
句切れと切れ字
・区切れなし
・初句切れ
季語
季語は「春」 春の季語
春の海ひねもすのたりのたりかな
現代語での読みと発音:はるのうみ ひねもす のたりのたりかな
作者と出典:
与謝蕪村 よさぶそん
句切れと切れ字
・切れ字…「かな」
・初句切れ
季語
季語は「春の海」 春の季語
くろがねの秋の風鈴鳴りにけり
現代語での読みと発音:くろがねの あきのふうりん なりにけり
作者と出典:
飯田蛇笏
句切れと切れ字
・句切れなし
・切れ字「けり」
季語
・季語は「秋」「風鈴」