伊藤左千夫

あづさの霜葉~伊藤左千夫

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あづさの霜葉

伊藤左千夫に「あづさの霜葉」と題する一連の歌がある。

飯綱(いいづな)のすそ野を高み秋はれに空とほく見ゆ飛騨の雪
ひさ方の天(あめ)の時雨に道いそぐおく山道をうらさびにけり
霜がれの天の高はら飯綱野(いいづなの)の山口のとに鳥居立ちたり
くさまくら戸隠山の冬枯れの山おくにして雨にこもれり
うす日さす梓(あづさ)の紅葉(もみぢ)しかすがに今かくるらむただよふ
天雲(あまぐも) おく山にいまだ残れる一むらのあづさの紅葉雲に匂へり
くぬぎ原くま笹の原見とほしの冬がれ道を山ふかく行くひさかたの・・・「天」にかかる枕詞。

語釈

くさまくら・・・旅寝すること。旅先でのわびしい宿り
あずさ・・・は落葉樹のこと
うらさぶ・・・「心荒ぶ」。古くは心を「うら」といった。
しかすがに・・・そうはいうものの。そうではあるが。

左千夫の歌の特徴

「左千夫調ともいうべき、一首一首が力強く、大柄な、そしてひじょうに調子の整ったもの」(辻村直)との評があるが、総じてこれが伊藤左千夫の歌の特徴だろう.

 

 

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