詩人の最果タヒさんが百人一首を現代語訳した本『千年後の百人一首』に続いて、現代語訳に際して感じたことを綴った『百人一首という感情』を刊行されました。
おもしろい本で、つい笑ってしまいました。和歌の本でも楽しく読めるものとしておすすめです。
スポンサーリンク
『千年後の百人一首』
こちらは、アーティストの清川あさみさんとの百人一首の現代語訳です。
「独自の歌の解釈と、イメージされる絵とで、今まで持っていた世界観が変わった」という感想がアマゾンに寄せられており、とっつきにくいと思われがちな和歌の世界が身近に感じられるようです。
『百人一首という感情』
「君がため惜しからざりし命さへながくもがなと思ひけるかな」
には「落ち着けよ、ふたり!」との突っ込み。
「世をこめて鳥の空音ははかるともよに逢坂の関はゆるさじ」
では、男友達からの好意的ならLINEに「『明日学校で会うやん』と冷静に返した感じ?」と奔放に「感想」が述べられています。
『千年後の百人一首』では、特に清川あゆみさんのイラストや、布やビーズで制作した「百の情景」が添えられており、これがとてもすばらしくきれいで、詩と合わせて楽しむイラスト集として楽しむのもよさそうです。
清川あゆみさん原画展も開かれています。
清川あさみ『千年後の百人一首』原画展~糸で紡ぐ、歌人のこころ
場所:京都市東山区の建仁寺塔頭(たっちゅう)・両足院
主催:京都新聞他
期間:12月10日まで。有料
朗読:南果歩
清川あさみさんプロフィール
清川さんは兵庫県・淡路島生まれ。写真に刺しゅうを施す手法で注目され、俳優やアーティスト、漫画のキャラクターをモデルにした「美女採集」や「銀河鉄道の夜」などの絵本シリーズに取り組んでいる。
お近くの方はぜひお出かけください。