今夜は、ペルセウス座流星群が見られる日です。
きょうの日めくり短歌は、流れ星の短歌で思い出す、斎藤茂吉の短歌「むかう空にながれて落つる星のあり悲しめる身の命のこぼれ」をご紹介します。
スポンサーリンク
むかう空にながれて落つる星のあり悲しめる身の命のこぼれ
作者は斎藤茂吉。歌集『あらたま』より
「むかう空にながれて落つる星のあり悲しめる身の命のこぼれ」今日はペルセウス座流星群の日!斎藤茂吉の流れ星の短歌を紹介します【日めくり短歌】 #短歌 https://t.co/eoTiQXFggz pic.twitter.com/yrTBZVF5EW
— まる (@marutanka) August 12, 2020
斎藤茂吉の作品と生涯については
斎藤茂吉の作品と生涯斎藤茂吉の作品と生涯 特徴や作風「写生と実相観入」
ペルセウス座流星群の日
きょうの夜は、ペルセウス座流星群が見られるそうです。ヤフーニュースによると10時ごろが一番多くなるそうです。
ヤフーニュースでは
国立天文台によると、21時頃から流れ星が出現するようになり、夜半を過ぎて夜明け前の薄明に近づくにつれて流星の数が多くなり、極大時には1時間に30個程度の流れ星を見つけることができるかもしれないという。
流れ星の短歌
流れ星の短歌で思い出すのは、斎藤茂吉の上の歌です。
もっともこの歌は、茂吉にしては、ちょっと珍しいくらい、感傷的なのです。
塚本邦雄が
「茂吉は星を歌うと手放しのロマンティシズム耽溺をためらひもなく見せる」
という通りです。
初句の「むかう空」は、「向こう」の空なので、やや離れた遠くの空の意味。
そこに、流れ星が落ちるのが見えるのですが、それを自分の悲しい思いがしている「命のこぼれ」であるとするのです。
命を詠った短歌なら、「草づたふ朝の蛍よみじかかるわれのいのちを死なしむなゆめ」なども、感傷的ではあるのですが、「星」が加わるとそれが”ロマンティシズム”の域に入る感があります。
歌に詠まれた獅子座流星群
この時の流れ星は、「獅子座流星群」だったといわれます。
私は星については詳しくないので、この時の規模についてはわかりませんが、読売新聞に数首が発表されたそうですので、やはり流星群などの”流れ星イベント”があった後の新聞発表だったと思われます。
みなさんも、今夜の「命のこぼれ」を夜空に見て、歌を詠んでみませんか。
上のニュースだと、「1時間に30個程度」というのは、かなり期待できそうです。あとは、今夜の天気が晴れることを祈りたいですね。
それではまた明日!
日めくり短歌一覧はこちらから→日めくり短歌