川遠白く見下ろす山に若き僧のこころ鋭くなれば来にけむ 昭5 吉田正俊
高野山安居会で茂吉が激賞したという。「茂吉を学んで茂吉より特色ある作になっている。」(小谷稔)
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万葉集にある「遠白し」を使った歌は二例あり、読みは「とほ(お)しろし」、意味は「雄大な」である。
近代になってからは、「遠く白い」の意味の「遠白し」として使われるようになり、以降の読みは「とおじろし」となる。
元の歌になると思われる茂吉の歌。
雪きゆる蔵王渓よりながれ来て川遠じろしみおろしにけり 斎藤茂吉
諏訪のうみに遠白くたつ流波(ながれなみ)つばらつばらに見んと思へや 斎藤茂吉
参考サイト:
万葉神事語辞典
短歌雑記帳--新アララギ