詩歌

5月12日は草野心平の生まれた日 蛙を題材にした詩を書き続けた詩人

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今日5月12日は、詩人草野心平の生まれた日です。
蛙を題材にした独創的な詩を書いた比類のない詩人です。

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「蛙の詩人」草野心平

草野心平は福島県いわき市出身で、私は一時いわきに通っていたことがあります。
それ以前からも、一度読んだら忘れられない印象を持つ詩人でありました。

その理由の一つは蛙を題材とした作品を多数つくり、「蛙の詩人」とも呼ばれたこと。

本文が「●」のみの

冬眠

  ●

という詩や、視覚的な効果を狙った、

 

生殖 Ⅰ 

るるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるる

そして、奇抜なアイディア以上に、忘れ難かったのは、蛙のモチーフと独特なオノマトペ=擬音でした。

 

春の歌 
       草野 心平

かえるは、冬のあいだは土のなかにいて、
春になると地上に出てきます。
そのはじめての日のうた。

ほっ まぶしいな。
ほっ うれしいな。
みずはつるつる。
かぜはそよそよ。
ケルルン クック。
ああいいにおいだ。
ケルルン クック。
ほっ いぬのふぐりがさいている。
ほっ おおきなくもがうごいてくる。
ケルルン クック。
ケルルン クック。

子どものわたしにも、自由な心の紡ぎ出す言葉は、鮮明に刻みつけられました。
心平の言葉はやがて小さな蛙となって私の心に住み続け、心平の詩を読むたびに、詩の中のオノマトペと共鳴するのです。

 

いわき市立草野心平記念文学館

くさのしんぺい【草野心平】
(1903~1988) 詩人。福島県生まれ。中国の嶺南大中退。庶民的生命力や反抗精神を蛙に託した「第百階級」ほか、独特な宇宙感覚をもつ詩を作った。
第1詩集《第百階級》(1928)は全編蛙を素材とする特異な詩集で独特な宇宙感覚や作る原初的生命意識、アナーキスティックな思想を表明。野獣派詩人としての壮大な幻想に富む抒情詩風を確立。宮沢賢治、八木重吉、逸見猶吉、村山槐多らの詩才を発掘紹介し、高村光太郎、山村暮鳥らの詩集を編集するなど詩壇の発展に尽くした功績も見逃せない。

 

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