古今集

古今和歌集の代表作品一覧 読んでおきたい有名20首

古今和歌集の和歌の代表的な作品を一覧にまとめます。

古今和歌集収録歌千百十一首の中から読んでおきたい有名な和歌20首からご紹介していきます。

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古今和歌集の和歌代表作品一覧

目次

古今和歌集、古今集の代表的な和歌を一覧にまとめました。

古今和歌集に所収されている歌の数は、千百十一首、その中からまず読んでおきたい作品20首を先にご紹介していきます。

 

古今和歌集の代表作品20首

古今集代表作品20首は以下の作品です。

人はいさ心も知らずふるさとは花ぞ昔の香ににほひける

読み:ひとはいさ こころもしらず ふるさとは はなぞむかしの かににおいける

作者と出典

紀貫之 『古今集』春・42 百人一首35

現代語訳と意味

人の心は変わりやすいので、さあ、あなたの心の内はわかりません

しかし、昔なじみのこの土地で、梅の花だけは昔通りの香りで匂っています

解説

紀貫之の名歌といえる作品です。人の心と花の香を上品にも並置、なんとも美しい雰囲気のある歌です。

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久方の光のどけき春の日にしづ心なく花の散るらむ

読み:ひさかたの ひかりのどけき はるのひに しづこころなく はなのちるらん

現代語訳と意味

日の光がのどかな春の日に、どうして落ち着いた心もなく桜の花は散っていくのだろうか

作者と出典

紀友則 古今和歌集春下・84 百人一首33

解説

紀友則の代表歌とされた一首。「ひさかたの」は光の枕詞で、「ひかり」「春の日」「花」とハ行の音を続けて調べを美しく整える工夫が見られます。

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奥山に紅葉ふみわけ鳴(なく)鹿のこえ聞くときぞ秋はかなしき

作者:猿丸太夫 (古今集では「よみ人知らず」)

出典:百人一首5番『古今集』秋上・215

現代語訳:

山の奥に紅葉の落ち葉を踏み分けながら、鹿の鳴く声を聞く秋はことさらに悲しく思われる

解説を読む

 

天の原ふりさけ見れば春日なる三笠の山に出でし月かも

読み:あまのはら ふりさけみれば かすがなる みかさのやまに いでしつきかも

作者と出典

阿部仲麻呂

百人一首7番  古今和歌集 9-406

現代語訳と意味

大空のはるかに振り仰ぐと月が出ている。

あの月は、昔わがふるさとの春日(かすが)にある奈良の三笠の山に出たのと同じ月なのだろうか

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君がため春の野に出でて若菜摘むわが衣手に雪は降りつつ

読み:きみがため はるののにいでて わかなつむ わがころもでに ゆきはゆりつつ

光孝天皇(こうこうてんのう)

・百人一首の15番目の歌
・古今和歌集 1-3

現代語訳と意味

あなたに差し上げるために春の野原に出て若菜を摘む私の袖に、雪がしきりに降りかかることです

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天つ風雲の通ひ路吹きとぢよをとめの姿しばしとどめむ

読み:あまつかぜ くものかよいじ ふきとじよ おとめのすがた しばしとどめん

作者と出典

僧正遍昭(そうじょうへんじょう)

・百人一首の12番目の歌
・古今和歌集 17-872

現代語訳と意味

空を吹く風よ、雲の中の通り道を吹き閉じてくれ。この美しい天女たちの姿をしばらくとどめておこうと思うから

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月見れば ちぢにものこそ 悲しけれ わが身一つの 秋にはあらねど

読み:つきみれば ちじにものこそ かなしけれ わがみひとつの あきにはあらねど

作者と出典

作者:大江千里
出典:『古今集』193 百人一首23番

現代語訳:

月を見れば、様々に思いが乱れて悲しいものだ。別に私一人のために秋がやってきたというわけでもないのに

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ちはやぶる神代も聞かず竜田川 からくれなゐに水くくるとは

読み:ちはやぶる かみよもきかず たつたがは からくれなゐに みづくくるとは

作者と出典

在原業平朝臣(ありわらのなりひらあそん)(825〜880)

・百人一首 17
・「古今集」294

現代語訳と意味

不思議なことが多かった神代にも聞いたことがない。龍田川が、水を美しい紅色にくくり染めにするなんて

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世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし

読み:よのなかに たえてさくらの なかりせば はるのこころは のどけからまし

作者と出典

在原業平(ありわらのなりひら) 古今和歌集 伊勢物語

現代語訳と意味

もしこの世の中に全く桜というものがなかったなら、春における人の心はのどかであるだろうに

解説を読む

 

から衣きつつなれにしつましあればはるばる来ぬるたびをしぞ思ふ

読み:からころも きつつなれにし つましあれば はるばるきぬる たびをしぞおもう

作者と出典

在原業平(ありわらのなりひら) 古今和歌集 伊勢物語

在原業平については
在原業平の代表作和歌5首 作風と特徴

現代語訳と意味

唐衣を着なれるように、なれ親しんだ妻が都にいるので、はるかここまでやって来た旅のつらさを身にしみて感じることだ

解説を読む

 

花の色は移りにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに

読み:はなのいろは うつりにけりな いたづらに わがよみにふる ながめせしまに

作者と出典

小野小町 (おののこまち)

古今和歌集 113
百人一首 9

現代語訳

桜の花はむなしく色あせてしまった。空しくも過ごす私の容色が衰えてしまったように

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関連記事:
小野小町の代表作和歌一覧まとめ

 

秋来ぬと目にはさやかに見えねども 風の音にぞおどろかれぬる

読み: あききぬと めにはさやかに みえねども かぜのおとにぞ おどろかれぬる

作者と出典

藤原敏行朝臣(ふじわらのとしゆきあそん)

古今和歌集 169

現代語訳と意味

秋が来たという風にはめでははっきりとわからぬが、風の音に、ふと秋だなと感じされられることだ

解説を読む

 

心あてに折らばや折らむ初霜のおきまどはせる白菊の花

読み:こころあてに おらばやおらん はつしもの おきまどわせる しらぎくのはな

作者と出典

作者:凡河内躬恒(おおしこうちのみつね)

出典:古今集 秋下・277 百人一首 29番

現代語訳と意味

もし折るのなら、当て推量で折ろうか。初霜が置いて、その白さで霜か菊かと、人を困惑させれている白菊の花よ

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有明のつれなく見えし別れより 暁ばかり憂きものはなし

読み: ありあけの つれなくみえし わかれより あかつきばかり うきものはなし

作者と出典

壬生忠岑(みぶのただみね)
古今和歌集 625

現代語訳と意味

有明の月が女との別れの時に、素知らぬ顔で無常に空にかかっているのを見て以来、暁ほどつらく悲しいものはないと思うようになった

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わが庵は都のたつみしかぞすむ 世を宇治山と人はいふなり

読み:わがいおは みやこのたつみ しかぞすむ よをうじやまと ひとはいうなり

作者と出典

喜撰法師

・百人一首の8番目の歌
・古今集 983

現代語訳と意味

私の庵は都の東南にあってこんな風に澄み切った心で住んでいるのに、人は私を世の中をつらいと思って隠れ住んでいると思っているようだ

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ほととぎす鳴くや五月のあやめ草あやめも知らぬ恋もするかな

読み:ほととぎす なくやさつきの あやめぐさ あやめもしらぬ こいもするかな

作者と出典

古今和歌集 469 読み人知らず

現代語訳と意味

ほととぎすが鳴いている。その五月に咲く菖蒲草ではないが、あやめという名のように、筋目もわからない恋をするものだなあ

解説を読む

 

さつき待つ花橘の香をかげば昔の人の袖の香ぞする

読み: さつきまつ はなたちばなの かをかげば むかしのひとの そでのかぞする

作者と出典

よみ人しらず(作者不詳)

古今和歌集 3-139 伊勢物語 60段

現代語訳と意味

夏の5月を待ってやっと咲いた花橘の香りを嗅ぐと、昔親しんだ人の袖の香りがするようで、懐かしい思いになる

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わたの原 こぎ出でてみれば 久方の 雲ゐにまがふ 冲つ白波

読み:わたのはら こぎいでてみれば ひさかたの くもいにまごう おきつしらなみ

作者と出典

百人一首76番 法性寺入道前関白太政大臣

古今和歌集

現代語訳と意味

大海原に漕ぎ出てみると、天の雲かと思われるほどの沖の白波よ

解説を読む

 

陸奥のしのぶもぢずり誰ゆゑに乱れそめにし我ならなくに

読み:みちのくの しのぶもじずり たれゆえに みだれそめにし われならなくに

作者と出典

作者:河原左大臣 (かわらのひだりのおほいまうちぎみ)

出典:百人一首 新古今和歌集、伊勢物語

現代語訳:

みちのくの 摺り衣のしのぶもぢずりの模様のように、あなたではない他の誰のために心が乱れはじめる私ではないのに

他の歌人の作品

今宵こむ人にはあはじ七夕のひさしきほどに待ちもこそすれ 素性法師

風吹けば沖つ白浪たつた山夜半にや君がひとりこゆらむ

解説を読む

 

古今集歌人別代表作品

他にも古今集の代表歌人の作品を古今集以外の作品を含めて記します。詳しい解説はリンク先の各ページにてご覧ください。

紀貫之

袖ひちてむすびし水のこほれるを春立つけふの風やとくらむ

むすぶ手のしづくに濁る山の井の飽かでも人に別れぬるかな

小倉山峰立ちならし鳴く鹿の経にけむ秋を知る人ぞなし

さくら花ちりぬる風のなごりには水なきそらに浪ぞたちける

吹く風と谷の水としなかりせばみ山隠れの花を見ましや

 

※まとめ記事

紀貫之の代表作和歌一覧

 

凡河内躬恒(おほしかふちのみつね)

住の江の松を秋風吹くからに声うちそふる沖つ白波

心あてに折らばや折らむ初霜のおきまどはせる白菊の花

春の夜のやみはあやなし梅の花色こそ見えねかやはかくるる

 

在原業平

名にし負はばいざ言問はむ都鳥わが思ふ人はありやなしやと

白玉か何ぞと人の問ひしとき露と答へて消えなましものを

つひに行く道とはかねて聞きしかど昨日今日とは思はざりしを

月やあらぬ春や昔の春ならぬわが身ひとつはもとの身にして

※まとめ記事

在原業平の代表作和歌5首 作風と特徴

 

小野小町

花の色は移りにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに

うたた寝に恋しき人を見てしより夢てふものはたのみそめてき

思ひつつ寝ればや​人の見えつらむ 夢と知りせば覚めざらましを

色見えで移ろふものは世の中の人の心の花にぞ有りける

秋の夜も 名のみなりけり 逢ふといへば 事ぞともなく 明けぬるものを

いとせめて恋しき時はむばたまの夜の衣をかへしてぞ着る

※まとめ記事

小野小町の有名な代表作和歌一覧まとめ

 

「仮名序」について

古今和歌集には、紀貫之の序文がついています。

それが「仮名序」(かなじょ)というものです。

紀貫之がみずからの和歌に対する考えを述べ、歌人の評を記したものです。

仮名序については下の記事に

古今和歌集の仮名序とは紀貫之の序文 意味と内容解説 現代仮名遣い

 

六歌仙について

紀貫之が古今集であげたその時代の歌人6人は「六歌仙」と呼ばれています

詳しくは

六歌仙とは 紀貫之の六歌人の評を現代語訳付で解説

六歌仙の歌人の歌は、一人を除いて百人一首にも選ばれています。

いずれも歌人の代表作となる作品です。

六歌仙の百人一首の和歌と代表作短歌の現代語訳

百人一首一覧

古今集の収録歌ともかぶる、百人一首についてはこちらから

百人一首の有名な代表作和歌20首!藤原定家選の小倉百人一首について

百人一首の和歌 全百首と解説ページインデックス

 

作品と解説ページは今後も追加していきます。




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