今夜のテレビ番組、「クローズアップ現代」で「三島由紀夫×川端康成 ノーベル賞の光と影」が放送されます。番組内容をお伝えします。
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三島由紀夫×川端康成 ノーベル賞の光と影 【クローズアップ現代】
1968年に日本人初のノーベル文学賞を受賞した川端康成。
その時、同時に候補となっていたのが、三島由紀夫でした。
1月にスウェーデン・アカデミーが当時の選考過程を公開、三島は「今後の成長によって再検討も」とされていたことがわかっています。
しかし、その2年後に、三島は割腹自殺。さらにその2年後、川端はガス自殺をします。
二人はなぜ死を選んだのか? 宮本亜門さんをナビゲーターに大胆に読み解きます。
ゲストに平野啓一郎さん
また、ゲストに啓一郎さんが出演されます。
出演者
宮本亜門さん(演出家)
平野啓一郎さん(小説家)
中江有里さん(女優・作家)
武田真一(キャスター)
クローズアップ現代「三島由紀夫×川端康成 ノーベル賞の光と影」はNHKテレビ、4日夜10時からの放送です。
ノーベル賞選考に立ち会ったドナルド・キーン氏の本
ドナルド・キーン氏は、ノーベル賞選考委員として、川端康成の受賞時の様子を事情をつぶさに述べています。
日本文学の翻訳者であり第一人者であったドナルド・キーンに推薦を依頼されました。
ドナルド・キーン氏が押したかったのは三島由紀夫
キーン氏は、「谷崎、川端、三島」の3名の候補者の中で、作家として受賞に値するのは三島由紀夫であると考えていました。
しかし、日本社会や日本の文学界は年功序列の制度があり、重鎮である谷崎をとばして三島が受賞すると日本の文学界に大きな混乱を引き起こしてしまうのではないか。
日本の文学界に通じていた人ならではの考え方でしょう。そのため、まだ30代であった三島由紀夫の受賞は見送ろう。
実際に押したのは谷崎潤一郎
そう考えたキーン氏が、推薦したのは、意外なことに、川端ではなくて、谷崎潤一郎でした。
結局、受賞したのは川端康成。キーン氏は、その2年後、三島自殺の報に驚かされることになります。
もし、三島由紀夫がノーベル賞を受賞していたら、三島は死ななかったろうか。
あるいは、川端康成が、ノーベル賞を受賞していなかったら、川端は死ななかったのではないか。
その二つの問いが、キーン氏に終生つきまとって離れなかったことを、キーン氏は後年になって、繰り返し語っています。
下を読むと、三島由紀夫が筆まめだったことがうかがえます。