短歌

天声人語の雪と梅の短歌 紀友則と素性法師「雪降れば」「春立てば」

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今朝の新聞に、素性法師の和歌「春立てば花とや見らむ白雪のかかれる枝にうぐひすの鳴く」が、話のさわりに掲載されていました。
他に同じ梅を詠った、紀友則の歌と合わせてご紹介します。

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春立てば花とや見らむ白雪のかかれる枝にうぐひすの鳴く 素性法師

紹介されていたのは、朝日新聞2月10日号の「天声人語」の欄です。

この和歌の作者 素性法師

作者は、素性法師。「そせいほうし」と読みます。

「古今和歌集」という、古い歌集に収録されています。

歌の前に「雪の木にふりかかれるをよめる」の詞書(ことばがき)があります。

天声人語では、「かつて、梅の花と言えば紅梅ではなく白梅であった」という出だしで、古い時代には、梅が紅梅ではなく、白梅であったことを示すとして、この和歌が引用されていました。

この短歌の意味

「もう立春となったので、花だと思っているのだろうか。白雪が降りかかった枝に、鶯が鳴いている。」

歌の語句

花とや…「や」は疑問の助詞
見らむ…「らむ」は推量の助動詞。鶯の思っていることを、「うぐひす」を主語にして推測する。

構成は「見らむ」で2句切れ。

素性法師について

遍昭の子。三十六歌仙の一人。生年は不詳だが816年頃とされる。宇多上皇、醍醐天皇の寵遇を受け、御前に召されて屏風歌を書くなどしている。

常康親王・藤原高子などとの交流も窺われ、また死去の際には紀貫之・凡河内躬恒が追慕の歌を詠むなど、生前から歌人としての名声の高かったことが窺われる。三十六歌仙の一人。

 

雪降れば木ごとに花ぞ咲きにけるいづれを梅とわきて折らまし 紀友則

同じように、雪と梅を詠ったものに紀友則の和歌があります。合わせてご紹介します。

作者は紀友則

紀友則 生年は845年頃

この短歌の意味

雪が降れば、木の枝ひとつひとつに、梅の花が咲くような、そのどれを梅と見分けて手折るべきだろうか

歌の語句

花ぞ・・・「強意」の終助詞
咲きにける・・・
いづれ・・・どれ
わきて・・・見分けて

折らまし・・・助動詞「まし」は、ためらい・不安の念を表す。
「…すればよいだろう(か)」「…したものだろう(か)」
多く、「や」「いかに」などの疑問の語を伴う。

紀友則について

紀友則(きのとものり)は、平安時代前期の官人・歌人。生年は845年頃。
宮内権少輔・紀有友(有朋)の子。官位は六位・大内記。三十六歌仙の一人。

友則の代表作品。「久方の ひかりのどけき 春の日に しづ心なく 花のちるらむ」(『古今和歌集』)
この歌は国語の教科書に広く採用されており、百人一首の中で最も有名な歌の一つ。

終りに

天声人語のの引用の歌から、雪と梅の和歌を二首ご紹介しました。

皆さまのところでは、雪はもう晴れましたか。ではまた次の歌と共にお目にかかります。





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