「明けくれに昔こひしきこころもて生くる世もはたゆめのうきはし」
今日の日めくり短歌は、日本の古典の名作「源氏物語」にちなむ、与謝野晶子の短歌をご紹介します。
与謝野晶子は「源氏物語」を現代語訳、物語の54帖を詠んだシリーズ最後の歌となっています。
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明けくれに昔こひしきこころもて生くる世もはたゆめのうきはし
歌の作者は与謝野晶子、日本の古典である『源氏物語』の各帖を詠み込んだ、54首からなる和歌の連作の中にある一首です。
「夢の浮橋」というのは、源氏物語の『源氏物語』五十四帖の第54帖(最後の巻)の題名で、それを結句に詠み込んでいます。
物語もここで終わるわけなのですが、この連作のシリーズもこの歌が最後となります。
一首の意味
与謝野晶子の歌の意味は、「明けても暮れても、毎日のように昔のことを恋しい恋しいと思い返しながら生きている、この世、この現実も、また夢のようなものだ」というもの。
54帖も延々と続いた「源氏物語」も、一つの夢のような世界を醸し出していますが、与謝野晶子は、この物語全文を現代語に訳しています。
夢の浮橋とは
「夢の浮橋」というのは、タイトルに使われる前からある言葉です。
辞書での意味は「夢の中のあやうい通い路。また、はかないもの」とされています。
夢そのものの代名詞だったり、夢と現実との通路のような、不思議な意味合いを持つ成句のようです。
他に「夢の浮橋」を使った短歌は下のものが有名です。
「日めくり短歌」コーナーについて
季節の歌や言葉をお届けする「日めくり短歌」、短歌の解説記事は、ブログの制約上、どうしても長くなってしまうので、こちらはさらっと楽しく読めるものをと思ってご紹介していきます。
それではまた明日!
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