与謝野晶子の代表作品一覧 情熱の歌人5万首の短歌と詩  

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与謝野晶子の代表作品一覧 情熱の歌人5万首の短歌と詩

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与謝野晶子は、短歌集『みだれ髪』の他、有名な詩「君死にたまふことなかれ」他多くの文章を残した、近代短歌を代表する歌人です。

与謝野晶子の短歌の代表作品を、現代語訳と共に示します。

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与謝野晶子の短歌代表作品

与謝野晶子の名前を知らしめたのは、最初の短歌集「みだれ髪」、そして、「君死にたまふことなかれ」の詩です。

与謝野晶子の処女歌集「みだれ髪」

「みだれ髪」は、1901年に発行された、与謝野晶子の処女歌集です。

与謝野鉄幹の率いる「明星」に投稿したものを集めたもので、大胆な恋愛を詠んだ短歌は大きな注目を集めました。

歌集。与謝野晶子作。1901 年(明治 34)刊。第 1 歌集。夫鉄幹との恋愛を人間本能の全面的肯定を基盤として官能的に歌い,「明星」派の黄金時代を現出した。

「みだれ髪」全般と、「みだれ髪」の代表作品については、下の記事をご覧ください。

与謝野晶子『みだれ髪』代表作短歌の現代語訳と意味/春みじかし何に不滅の命ぞとちからある乳を手にさぐらせぬ

 

反戦の詩「君死にたまふことなかれ」

「君死にたまふことなかれ」は、日露戦争に参加した弟に向けて語り掛ける形で詠まれた、反戦の詩です。

大きな批判を受けましたが、民衆の声に重なるところも多く、反響を呼び与謝野晶子の名を世に広く知らしめるものとなりました。

詩の前文と現代語訳は下の記事で詳しく紹介しています。

「君死にたまふことなかれ」作者与謝野晶子の意味と現代語訳

 

与謝野晶子短歌代表作品

与謝野晶子の短歌の代表作、主要な作品として教科書その他に掲載されているものを一覧で示します。

やわ肌のあつき血汐にふれも見でさびしからずや道を説く君

読み: やわはだの あつきちしおに ふれもみで さびしからずや みちをとくきみ

作者と出典

与謝野晶子『みだれ髪』

現代語訳:

この柔らかい肌の熱い血のたぎりに触れてもみないで、寂しくはないのですか。 道学を語っているあなた

 

海恋し潮の遠鳴りかぞえては少女となりし父母の家

読み:うみこいし しおのとおなり かぞえては  おとめとなりし ちちははのいえ

作者と出典

与謝野晶子『みだれ髪』

現代語訳

海が恋しい 遠く伝わる海の波音を聞きながら、少女から娘へと育っていったあの父母の家が

この歌についての詳しい解説は
恋し潮の遠鳴りかぞえては少女となりし父母の家

 

清水へ祇園をよぎる桜月夜こよひ逢ふ人みなうつくしき

読み:きよみずへ ぎおんをよぎる さくらづきよ こよいあうひと みなうつくしき

作者と出典

与謝野晶子『みだれ髪』

現代語訳と意味

清水に行こうと祇園を通り過ぎると、この桜咲く月夜である今夜すれ違う人は、みなおしなべて美しい

 

何となく君に待たるるここちして出でし花野に夕月夜かな

読み:なにとなく きみにまたるる ここちして いでしはなのに ゆうづきよかな

作者と出典

与謝野晶子『みだれ髪』

現代語訳

何となくあなたが待っているような気がして、秋の花が咲き乱れる野に出てみたら、月が夜空に浮かんでいた

 

髪五尺ときなば水にやはらかき少女ごころは秘めて放たじ

読み: かみごしゃく ときなばみずに やわらかき おとめごころは ひめてはなたじ

作者と出典

与謝野晶子『みだれ髪』

現代語訳

五尺もあるこの髪を解いて水にひたすと、それはやわらかに水に漂う。そのように柔らかなおとめ心の恋の思いは、深く心に秘めて打ち明けまい

 

 金色のちひさき鳥のかたちして銀杏ちるなり夕日の岡に

読み:こんじきの ちいさきとりの かたちして いちょうちるなり ゆうひのおか

作者と出典:

与謝野晶子 『みだれ髪』

現代語訳と意味:

金色の小さい鳥の形をして、銀杏の葉が散る。夕日が照らす丘に

 

海恋し潮の遠鳴りかぞえては少女となりし父母の家

読み:うみこいし しおのとおなり かぞえては  おとめとなりし ちちははのいえ

作者と出典

与謝野晶子『みだれ髪』

現代語訳

海が恋しい 遠く伝わる海の波音を聞きながら、少女から娘へと育っていったあの父母の家が

 

明けくれに昔こひしきこころもて生くる世もはたゆめのうきはし

読み:あけくれに むかしこいしき こころもて いくるよもはた ゆめのうきはし

作者と出典

与謝野晶子『源氏物語』

現代語訳

明けても暮れても、毎日のように昔のことを恋しい恋しいと思い返しながら生きている、この世、この現実も、また夢のようなものだ

 

清水へ祇園をよぎる桜月夜こよひ逢ふ人みなうつくしき

読み:きよみずへ ぎおんをよぎる さくらづきよ こよいあうひと みなうつくしき

作者と出典

与謝野晶子『みだれ髪』

現代語訳と意味

清水に行こうと祇園を通り過ぎると、この桜咲く月夜である今夜すれ違う人は、みなおしなべて美しい

 

その子二十櫛にながるる黒髪のおごりの春のうつくしきかな

読み:そのこはたち くしにながるる くろかみの おごりのはるの うつくしきかな

作者と出典

与謝野晶子『みだれ髪』

現代語訳

その娘は今まさに二十歳。櫛に梳くとすべるように流れる黒髪を持つ、この誇りに満ちた青春のなんと美しいことだろう

 

ああ阜月仏蘭西の野は火の色す君も雛罌粟こくりこわれも雛罌粟こくりこ

読み:ああさつき ふらんすののは ひのいろす きみもこくりこ われもこくりこ

作者と出典

与謝野晶子『夏から秋へ』

現代語訳

ああうるわしい五月、フランスの野原は咲き盛るひなげしの花で一面火が燃え立つように赤い。今やあなたもフランスの地に立つ一本のひなげし、わたしくもまた

その他与謝野晶子のエピソード

「よひよひに天の川なみこひながめ恋こふらしとしるらめや君」 の未発表作品が手紙から発見されました。

与謝野晶子 19歳の未発表短歌発見

与謝野鉄幹と一緒に熊本県と阿蘇を訪れた際の夫婦の短歌は、歌碑として残されています。

大ぞらの熊本を訪れた与謝野晶子の球磨川と阿蘇を詠んだ歌【日めくり短歌】

与謝野晶子について

与謝野晶子(1878〜1942)

明星派の代表的な歌人。旧姓と名前は鳳(ほう)晶子。堺市生れ。堺女学校卒。

与謝野鉄幹の妻。新詩社の雑誌「明星」で活躍。大胆な恋愛を歌った歌集「みだれ髪」で一躍名を知られるようになる。生涯で5万首もの短歌を詠んだといわれる。訳に「源氏物語」。


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