【解説】日と月のごとく二輪の寒牡丹 鷹羽狩行  

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【解説】日と月のごとく二輪の寒牡丹 鷹羽狩行

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日と月のごとく二輪の寒牡丹 鷹羽狩行の教材に使われる俳句の意味の解説、俳句の情景と表現技法について記します。

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日と月のごとく二輪の寒牡丹

現代語での読みと発音: ひとつきの ごとくにりんの かんぼたん

作者と出典:

鷹羽狩行 たかは しゅぎょう

現代語訳

 

句切れ

・切れ字なし

・句切れなし

・句またがり

季語

季語は「寒牡丹」 冬の季語

形式

有季定型

その他表現技法

・比喩 直喩

・「如く」は比喩の直喩に用いる言葉

・意味は「…のように」と訳す

・体言止め

解説

昭和、平成時代の俳人 鷹羽狩行の俳句。

冬のさなかに咲く2輪の牡丹を太陽と月に例えた句。

この句の意味

この句のポイントは、2輪の牡丹を太陽と月に作者が例えた情景がどのようなものだったかにある。

寒牡丹は、自然に咲く牡丹の種類であるが、ほとんどの牡丹は春に咲くため、希少な種類の牡丹であることを念頭に鑑賞してみよう。

俳句の情景

太陽と月はそれぞれ並ぶものではないため、たとえば、2輪はやや離れたところにそれぞれ別々の鉢に入れられて飾られていたと思われる。

また、同じ白いボタンが2輪並んでいたというよりは、赤と白というようにそれぞれ別の色だったと考えるほうが自然だろう。

たとえば床の間に、2輪をやや離して置き、それと向かい合わせに作者が両方を見比べているところを思い浮かべてみよう。

右側に一輪、左側に一輪、その一と対称性から、「日と月」という位置関係が作者に浮かんだに違いない。

句割れと句またがりの解説

日と月のごとく二輪の寒牡丹,句またがり,解説

句またがりの箇所は上記の通り。

「日と月のごとく」の「ごとく」は2句目7文字の「ごとく二輪の」の頭3文字につながる意味上の一つの句。

「日と月の」で句が終わるため、句またがりと呼ばれる。

鷹羽狩行の他の俳句

数といふ うつくしきもの 手毬唄

露の夜や星を結べば鳥けもの

湖といふ大きな耳に閑古鳥

落椿われならば急流へ落つ

紅梅や枝々は空奪ひあひ




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