宇多喜代子さんのことばが、朝日新聞「折々のことば」において紹介されました。
この言葉が掲載される本と、言葉の主、俳人である宇多喜代子さんについてご紹介します。
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折々のことば
朝日新聞の「折々のことば」とは、朝日新聞で毎朝連載される、哲学者鷲田清一さんのコラムです。
鷲田さんが選んだ短い「ことば」が紹介されます。
7月6日は、宇多喜代子さんの下の言葉が取り上げられました
「目分量」宇多喜代子さん
「目分量というのはたいしたもんだなと思う。 -宇多喜代子」
この言葉は、宇多さんの言葉のアンソロジー『厨に暮らす 語り継ぎたい台所の季語』にある宇多産の言葉です。
言葉の意味
言葉の意味は、宇多さんが台所でお母さんに調味料の塩梅(あんばい)を習ったことに由来します。
お母さんは次のように言ったそうです
「お醤油ちょっと入れなさい」
そして
「はい、って言ったら止めなさい」
今のように「大さじ何杯。小さじ何杯」というような教え方ではありません。
それが目分量というものです。
目分量の定義
目分量とは
ものさしやはかりを使わず、目で見るだけで大体の分量をはかること。
その目分量を伝授するというのはたいへんなことです。
あくまで、目で「分かる」量ですので、数字で表すものではありません。
料理人などのプロの人は、味を見て、それから多い少ないを判断するようですが、お母さんが子供に教えるときはそうはいきません。
そこで、宇多さんのお母さんは、上のように教えた。それを宇多さんは懐かしく思い出しているのです。
宇多喜代子さんは俳人
この言葉を伝える宇多喜代子さんは俳句を作る人、俳人です。
宇多さんの俳句代表作は
言葉の掲載本『厨に暮らす』
この言葉は、『厨に暮らす 語り継ぎたい台所の季語』にある言葉です。
本の内容は
つなげよう俳句で。あたたかで確かな、昭和の家事と季語の逸話集。
台所や料理に関わる季語とそれぞれの俳句、それと、レシピが多数掲載されています。