9月4日は、9と4の語呂合わせで、くし(櫛)の日。
与謝野晶子には、「櫛」の出てくる有名な短歌「その子二十櫛にながるる黒髪のおごりの春のうつくしきかな」があります。
きょうの日めくり短歌は、与謝野晶子の櫛の短歌をご紹介します。
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読み:そのこはたち くしにながるる くろかみの おごりのはるの うつくしきかな
作者と出典
与謝野晶子『みだれ髪』
9月4日は櫛の日 与謝野晶子の「櫛」の短歌
その子二十櫛にながるる黒髪のおごりの春のうつくしきかな/与謝野晶子【日めくり短歌】 #短歌https://t.co/LJ3wFTuP6m pic.twitter.com/QwOdYSIjhG— まる (@marutanka) September 4, 2020
一首の意味
その娘は今まさに二十歳。櫛に梳くとすべるように流れる黒髪を持つ、この誇りに満ちた青春のなんと美しいことだろう
与謝野晶子とその短歌を紹介
与謝野晶子の代表作品一覧 情熱の歌人5万首の短歌と詩
櫛の日
きょう、9月4日は、「櫛の日」。
数字の「94」の語呂合せから、美容関係者らがくしを大切に扱い、美容に対する人々の認識を高めてもらおうと1978年(昭和53年)に制定されたそうです。
櫛の短歌といえば、「みだれ髪」で歌人デビューした与謝野晶子の歌、それが、きょうの短歌「その子二十櫛にながるる黒髪のおごりの春のうつくしきかな」です。
この歌の詳しい解説は
「みだれ髪」の意味
与謝野晶子の処女歌集の題名は「みだれ髪」。
元々与謝野晶子は豊かな黒髪を持っており、それが誇りでもあったようです。
この「みだれ」というのは、「寝乱れた」の意味で、恋人と過ごす夜のことを指しており、恋愛を詠んだ歌集なのです。
とはいえ、与謝野晶子は、まだ結婚前の若い女性で、その相手の与謝野鉄幹は、当時妻がいたのですから、当時としては大スキャンダルです。
道義的にはともかく、与謝野晶子はその鉄幹の経営する新詩社の歌誌「明星」を元として歌人として世に名が知られるようになります。
生涯で6万首の歌を残しましたが、鉄幹と結婚しなかったらなしえなかったことでしょう。
与謝野晶子の「髪」は、晶子をそのように導いてくれる大切なものだったのです。
きょうの日めくり短歌は、与謝野晶子の櫛の短歌をご紹介しました。
それではまた明日!
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