草野心平の詩 蛙の詩人のオノマトペ  

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草野心平の詩 蛙の詩人のオノマトペ

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草野心平は、「蛙の詩人」ともいわれる蛙を題材にした独創的な詩を書いた詩人です。

きょう11月12日が心平忌、きょうの日めくり短歌は、草野心平の詩をご紹介します。

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草野心平の忌日11月12日

11月12日は、詩人、草野心平の亡くなった日、心平忌です。

草野心平は福島県いわき市出身です。

多くの人が、一度読んだら忘れられない印象を持つ詩人だと思います。

※代表作の解説

【解説】春の歌 草野心平”蛙の詩人”の擬音の楽しさと表現技法

【解説】草野心平『ゆき』 の詩

草野心平は「蛙の詩人」

その理由の一つは蛙を題材とした作品を多数つくり、「蛙の詩人」とも呼ばれたことです。

視覚的効果の現代詩

また、現代詩としての様々な試みも積極的に取り入れました。

本文が「●」のみの

冬眠

 

という詩や、視覚的な効果を狙った、

 

生殖 Ⅰ

るるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるるる

 

擬音を多用した草野心平の詩

そして、レイアウトの奇抜なアイディア以上に忘れ難かったのは、蛙のモチーフと独特なオノマトペ=擬音でした。

春の歌 草野 心平

かえるは、冬のあいだは土のなかにいて、
春になると地上に出てきます。
そのはじめての日のうた。

ほっ まぶしいな。
ほっ うれしいな。
みずはつるつる。
かぜはそよそよ。
ケルルン クック。
ああいいにおいだ。
ケルルン クック。
ほっ いぬのふぐりがさいている。
ほっ おおきなくもがうごいてくる。
ケルルン クック。
ケルルン クック。

蛙がそこかしこに鳴いているのが聞こえてくるようなオノマトペが配置された文面。

その鳴き声のある風景と一体化しているような作者。

草野心平を初めて読んだ子どもの時の私にも、自由な心の紡ぎ出す言葉は、鮮明に刻みつけられました。

心平の言葉はやがて小さな蛙となって私の心に住み続け、心平の詩を読むたびに、詩の中のオノマトペと共鳴するような気がします。

草野心平記念文学館

草野心平の記念文学館は、福島県いわき市にあります。

公式HP
いわき市立草野心平記念文学館

きょうの日めくり短歌は、草野心平の忌日、心平忌にちなんで、草野心平の詩をご紹介しました。

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