「ほんたうに俺でよかつたのか」BS1スペシャル 永田和宏さんと河野裕子の日記  

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「ほんたうに俺でよかつたのか」BS1スペシャル 永田和宏さんと河野裕子の日記

2022年2月25日

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歌人の永田和宏さんが、歌人で妻の故河野裕子さんとの日々を振り返るというスペシャル番組「ほんたうに俺でよかつたのか」が、2月25日、BS1で放送されます。

番組内容をお知らせします。

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「ほんたうに俺でよかつたのか」BS1スペシャル

歌人の永田和宏さんが、歌人で妻の故河野裕子さんの日記から、妻との日々を振り返ります。

ご自宅の様子と、お住いの京都の風景、二人の相聞の短歌も紹介されます。

※永田和宏さんの短歌の作品については

番組の概要

タイトル:「ほんたうに俺でよかつたのか」

放送チャンネル: NHKBS1

放送時間:午後8時から

番組のタイトルは、永田和宏さんの下の歌より。

 

訊くことはつひになかつたほんたうに俺でよかつたのか訊けなかつたのだ

番組の内容 予告より

妻に先立たれて12年。京都に住む永田和宏74歳(歌人・生物学者)は妻・河野裕子が残した結婚以前の日記を読み、青春時代に妻が2人の男を愛し苦悩していたことを知る。 妻に先立たれてから12年。京都に住む永田和宏74歳(歌人・生物学者)は妻・河野裕子が残した結婚以前の日記を読み、青春時代に妻が2人の男を愛したことで苦悩し葛藤していたことを知る。永田が向き合うことになった妻の真実。70歳を過ぎて日記に心を動かされ、自らの青春をたどり直し、残りの人生を新たな気持ちで生きていく永田の姿を京都の四季の中に追う。
― 出典:NHK  https://www.nhk.jp/p/bs1sp/ts/YMKV7LM62W/episode/te/W66PX86949/

 

歌人の永田和宏さんについて

永田さんは、歌人で細胞生物学者。

歌誌「塔」の代表者の他、朝日新聞の朝日歌壇の選者の一人としても、よく知られています。

その奥さんが、河野裕子さん。同じく歌人として活躍されていましたが、2010年に亡くなられました。

 

河野裕子さんの日記

今回は、河野裕子さんの若き日の日記に焦点が当たる内容となっています。

タイトルの「ほんとうに俺でよかったのか」は、河野さんが、かつて永田さんとの交際の折に、もう一人の男性と交際していたことからくる、永田さん側の逡巡を表すものです。

河野裕子さんの短歌

陽にすかし葉脈くらきを見つめをり二人のひとを愛してしまへり 河野裕子

ただし、河野さんの若い日の短歌は、既に永田さんも熟知しており、いまさら驚くようなことはないと思われます。

永田さんは以前のNHKNO番組「平成万葉集」でもその時のことを

僕の他に先に好きな男性がいて、後で僕が現れたもんだから、それで本気で悩んで、あの頃は彼女は本当に一所懸命だったので

と話しておられます。

河野さんの短歌は他にも、

あふれつつ四国の海の鳴る夜を汝が追憶は断たねばならぬ

と、思いの断ち切れなさを詠い、さらには、永田さんにも同じ経験を求めるように

われよりも優しき少女に逢ひ給へと狂ほしく身を闇に折りたり

という歌も続きます。

そして、有名な

たとへば君 ガサッと落葉すくふやうに私をさらつて行つてはくれぬか

この歌は、やはり、そのような迷いから私を救ってほしいと、ほかならぬ永田さんの向けられたものであったでしょう。

青春期の迷いはだれにでもあることです。

歌にも詠まれ、夫君の永田さんも知ることですので、安心して番組をご覧ください。

【永田 和宏教授 プロフィール】

1947年滋賀県生まれ。京都大学理学部物理学科卒業。
2016年京都産業大学タンパク質動態研究所初代所長。宮中歌会始詠進歌選者を務める等、歌人としての活動も知られる。2009年紫綬褒章受章。2017年ハンス・ノイラート科学賞(The Protein Society)日本人初授賞。

 

河野裕子さんの15ある歌集から選ばれた1500首の決定版アンソロジーはこちら。




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