古今集

ふるさとと成りにしならの宮こにも色はかはらず花は咲きけり 平城帝

ふるさとと成りにしならの宮こにも色はかはらず花は咲きけり 平城帝 平城天皇の詠んだ古今集の有名な代表作和歌の現代語訳、品詞分解と修辞法の解説、鑑賞を記します。

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ふるさとと成りにしならの宮こにも色はかはらず花は咲きけりの解説

読み:  ふるさとと なりにしならの みやこにも いろはかはらず はなさきけり

作者と出典

平城帝 (平城天皇)
古今和歌集 90

関連の歌は

人はいさ心も知らずふるさとは花ぞ昔の香ににほひける 紀貫之 百人一首35

 

現代語訳

古びれた旧都となってしまった奈良の都にも、花は昔のまま変わらずに咲いているよ

語句と文法

ふるさとと成りにしならの宮こにも色はかはらず花は咲きけりの解説

  • ふるさと・・・奈良の都を指す 故郷ではなく「古い」里=村の意味だろう
  • 成りにし・・・「成りぬ」(「ぬ」は完了の助動詞の基本形)に過去の助動詞「き」の連用形、活用は「し」をつけたもの
  • ならの宮こ・・・奈良の都 旧平城京
  • 花・・・古今集では桜の花の一連に置かれている
  • 咲きけり・・・「けり」は詠嘆の助動詞

ふるさとと成りにしならの宮こにも色はかはらず花は咲きけりの表現技法

句切れそのほかの解説です

句切れ

  • 句切れなし

表現技法

結句の「けり」は詠嘆



解説

作者平城天皇は嵯峨天皇と不和になり、退位後に奈良に戻って住むようになり、昔を偲んで詠んだ歌とされる。

平城京は、都が長岡に移った後では、荒れ果てて田園となってしまった。

かつて栄えて自らが天皇としておさめた地の荒廃を見る落胆は大きかったと思われるが、「花だけは」として、桜の花に昔の栄華を思い出している天皇の姿が痛々しい。

和歌の元となる漢詩

この歌は、以下の有名な漢詩漢詩、劉希夷(りゅうきい)の「代悲白頭翁-白頭を悲しむ翁に代る」に着想を得た、いわゆる本歌取りをしたものと言われている。

年年歳歳花相似の全文

年年歳歳花相似
歳歳年年人不同

読み
年年歳歳花相似たり
(ねんねんさいさい はなあいにたり)
歳歳年年人同じからず
(さいさいねんねん ひとおなじからず)

意味は、「毎年同じ花が咲くのに、人は同じではない」というもので、今でも有名なフレーズです。

この歌はその最初の部分のの詩想を取り入れたものです。

この漢詩にならった和歌には他にも、紀貫之の「人はいさ心も知らずふるさとは花ぞ昔の香ににほひける」の和歌があります。

【解説】人はいさ心も知らずふるさとは花ぞ昔の香ににほひける

平城京のあった場所




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