朝日歌壇

オンライン会議を詠む短歌 朝日新聞「うたをよむ」から

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オンライン会議やリモートワークの短歌がコロナ禍で一つのテーマとして扱われるようになりました。

朝日新聞の「うたをよむ」や「朝日歌壇」に掲載された短歌から、オンラインを題材にした短歌をご紹介します。

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オンライン会議の短歌

コロナ禍で、コロナに伴うさまざまな出来事や生活の風景を読む「コロナの短歌」が一つのジャンルとして定着するようになりましたね。

きょうの朝日新聞の「うたをよむ」には、「画面の前にある詩歌」とのタイトルで、歌人の大井学氏が、これまでに詠まれたオンライン会議を題材にした短歌を紹介しています。

オンライン会議がすっかり生活に浸透した様子が感慨深いですね。

トランプの絵札のように集まって我ら画面に密を楽しむ
作者:俵万智

オンライン会議で画面に集結する人たちが、手持ちのトランプのカードのようだという見方が楽しいですね。

ここでならどんな密も許されます。

 

オンライン会議始まる五分前 淡きブラウスに着替えて待てり
作者:前田康子

姿がうつるということは、これまでの”電話”にはない新しいことです。

先日、私も身内と話す機会があり同じ体験をしました。着替えたのは、もちろん私ではなく、相手の方です。

 

ミーティング終わればさっさといなくなる窓は閉じるというより消える
作者:永田紅

永田さんの短歌は、他の歌も不思議な感性に満ちていて、心惹かれる作品です。

遠くの人とも今そこにいるかのように話したのち、瞬時に対話をしている人たちが散る様子を表しています。

その時の不思議な感覚を作者はとらえているようです。

 

オンライン講義立たざるまま終わる秋陽さしこむ研究室で
作者:田中瀷

作者は抗議する方でいつもなら立っているのですが、座ったまま、しかも、講義を始める前の秋の日差しもそのままに、同じ部屋でシーンを変えることなく、講義に入る。

こちらの短歌にも、これまでにはない不思議さがあります。

そして最も不思議なのはこれが「日常となっていく」ということ。

今はその過渡期の時期に当たるのでしょう。

これまでの朝日新聞のコロナの短歌は下から
コロナの短歌

 

朝日歌壇のコロナの短歌

同日の朝日歌壇から

オンライン聴講生となりし吾仲間はイタリア北京スイスから
作者:青垣進

よく以前は「インターネットは世界につながる」と言われましたが、オンラインでこんなにもグローバル化するとは。

 

会えぬ母思う総菜売り場煮物天ぷら見かけるたびに
作者:伊藤澄子

こちらは、オンラインでも満たされないふれあいを詠います。

お母さんの味というのは、リモートでは伝わらないぬくもりなのです。

 

コロナでも植木は伸びてくれるから助かりますと庭師は一服
作者:村上ちえ子

失業率の増加が懸念されますが、植木屋さんの悠々とする様子が伝わります。

 

マスクして卓球をする時代きて記念写真を友らと移す
作者:毛涯 篁

マスクをしたままで写真撮影をすることも、いつしか当たり前になってきました。

段々には、マスクなしの顔の方が違和感を感じてしまうようになるのでしょうか。

 

他にも今までの朝日歌壇の作品から

コロナの短歌10 リモートワークとオンライン授業 春田の風景

オンラインツールのこれからの可能性

コロナの流行は心配ですが、リモートワーク、オンラインは、新しいツールとしてこれからも活用できそうな気がします。

短歌であれば、集まりと言えば歌会であるわけですが、「オンライン歌会」も開催していただきたいですし、時には”見学”も自由にできるようなるといいと思われますね。

閉鎖的な歌壇を開かれたものにするように、ぜひ皆様で考案いたしましょう。







tankakanren

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