朝日歌壇

折句を使ったウクライナの短歌 句頭に「うくらいな」を詠み込む技法 朝日歌壇

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折句を使った短歌が朝日歌壇に投稿されましたので、ご紹介します。

折句は古くからある和歌の技法です。きょうの日めくり短歌は、朝日歌壇の投稿歌をご紹介します。

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折句の短歌

投稿歌の中に折句を使った短歌が紹介されるのはめったにないことで、私の覚えている限りではほとんど見られません。

珍しいものですが、今回はそれがウクライナを詠んだ歌で、選者は高野公彦さん。

折句の指摘が評に記載されて掲載されました。

※折句の用例と解説は

 

折句を含む歌は下の歌、

美しき草色萌ゆるライ麦はいつか黄金の波になりゆけ

作者:小山佐和子さん

読みは 「うつくしき くさいろもゆる らいむぎは いつかこがねの なみになりゆけ」。

この、各句の頭の字を取ると、「う・く・ら・い・な」となります。

意味は、まだ青いライ麦畑にライ麦が実り、それと共に、麦の葉が色づいていく。

その時間の変化を含む風景を詠んだものです。

麦の実りが、ウクライナの平和への願いに重なるものがありますね。

折句とは

折句とは元々、和歌の上での技巧の一つで、57577の各句の各句の頭の字一文字をつないだ5文字の言葉が見えてくるというものです。

在原業平の「かきつはた」の歌「から衣きつつなれにしつましあればはるばる来ぬるたびをしぞ思ふ」や紀貫之のおみなえし「小倉山峰立ちならし鳴く鹿の経にけむ秋を知る人ぞなし」が有名です。

 

朝日歌壇の他のウクライナの短歌

5月1日の朝日歌壇では、ウクライナ情勢は下のように詠まれています。

火柱のロシアの洗車に溜飲が下がるそこにも人がいるのに 篠原俊則

昨日まで遊具のありし公園が墳墓になりて十字架の立つ 武田光弘

プーチンもゼレンスキーも名を遺す無名の人は死にゆくばかり 塚谷隆治

攻められて焦土広がるウクライナいま人びとはムンクの「叫び」 矢田紀子

百四十三個のテディベア並ぶロシアの奪いし子どもらの数 篠原俊則

再上映「ひまわり」見つつウクライナの別れあまたを暗がりに泣く 松村幸一

 

映画「ひまわり」を詠んだ歌

この「ひまわり」関連の短歌は、前にも紹介しています。

ロシア軍の侵攻続くウクライナ ソフィア・ローレンの「ひまわり」哀し

作者:村田敏行

朝日歌壇のその回の記事は
ウクライナとロシアの短歌 ソフィア・ローレン「ひまわり」 キエフの首都名【日めくり短歌】

きょうの日めくり短歌は、ウクライナを折句に詠み込んだ短歌をご紹介しました。

・日めくり短歌一覧はこちらから→日めくり短歌

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