古事記の有名な和歌 代表作品3首を解説  

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古事記の有名な和歌 代表作品3首を解説

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古事記の中には和歌が113首含まれています。

そのうち古事記の代表的な和歌、須佐之男命(スサノオノミコト)とヤマトタケルノミコト、神武天皇の作った有名な歌和歌3首を解説します。

古事記とは

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古事記 読みは「こじき」または、「ふることふみ」「ふることぶみ」というのは本の名前で、古事記は日本最古の書物とされています。

古事記を書いた人

古事記の書かれたのは、西暦712年ごろ。

古事記を書いた人は太安万侶(おお の やすまろ)、 稗田阿礼(ひえだ の あれ)という現存する人物であることが明らかになっています。

古事記の内容

古事記の内容は、天地開闢から推古天皇に至るまでの歴史を記したものです。

神話も多く含まれており、時間の流れに従って、ドラマチックな書き方をしているのが特徴です。

古事記の和歌の作者

古事記の登場人物で最も有名なのが、ヤマトタケルノミコトですが、古事記の歌の作者で最も多いのが、仁徳天皇が22首、次がヤマトタケルノミコトの15首となっています。

和歌については、恋愛の和歌が多く含まれています。

なおヤマトタケルの表記は、古事記では「倭建命」、同時代の出来事を記した日本書紀では「日本武尊」という表記となっています。

古事記の代表的な和歌

古事記の代表的な和歌は下の三つがあげられます。

倭は国のまほろばたたなづく青垣山籠れる倭しうるわし

―作者:ヤマトタケル

八雲立つ出雲八重垣妻ごみに八重垣作るその八重垣を

―作者:須佐之男命(すさのおのみこと)

葦原の繁(しげ)こき小家(をや)に菅畳(すがたたみ)いや清(さ)や敷きて我が二人寝し

作者:神武天皇

 

それぞれの歌の解説を記します。

倭は国のまほろばたたなづく青垣山籠れる倭しうるわし

読み:やまとは くにのまほろば たたなづく あおかき やまごもれる やまとしうるわし

作者と出典

作者:倭健命 やまとたけるのみこと(日本武尊)

出典t:「古事記」

ヤマトタケルとは

ヤマトタケルは、記紀などに伝わる古代日本の皇族で身分は、天皇の子、皇子で、熊襲征討・東国征討を行ったとされる日本古代史上の英雄とされています。

歌の意味

大和は国の中でも最もよいところだ。重なり合った青い垣根の山、その中にこもっている大和は美しい

解説

ヤマトタケルの国思歌(くにをおもううた)として古事記の有名な歌であり代表的な和歌となっています。

ヤマトタケルが伊吹山の神退治に出かけたところ、戦いで瀕死の重傷を負い、逃げる途中に故郷を思って詠んだ歌です。

※この歌の解説記事

倭は国のまほろばたたなづく青垣山籠れる倭しうるわし 倭健命【日めくり短歌】 

八雲立つ出雲八重垣妻ごみに八重垣作るその八重垣を

読み:やくもたつ いづもやえがき つまごみに やえがきつくる そのやえがきを

作者:

須佐之男命(すさのおのみこと)

意味:

八雲立つ出雲の国を幾重にもとりまわしている雲ではないが、かわいい妻を籠らせるために、家の周りに幾重にも囲いを作るよ、その八重の囲いよ。

解説と鑑賞

「古事記」の中では、須佐之男命が出雲の「ひめ川」とのほとりで、八岐大蛇(やまたのおろち)を退治して、奇稲田姫(くしなだひめ)の危機を救ったという物語があり、これはその中の歌となります。

その時ふたりで籠る宮殿のための土地を求めて、須我(すが)というところに来て、「吾ここにきて、我が御心すがすがし」と言われて、そこに宮を作られた。

その時、そこから雲が立ち上ったので、この歌を作った、といういわれがついています。

※この歌の解説記事

八雲立つ出雲八重垣妻ごみに八重垣作るその八重垣を 日本初の和歌の意味

 

葦原の繁こき小家に菅畳いや清や敷きて我が二人寝し

読み:あしはらの しげこきおやに すがたたみ いやさやしきて わがふたりねし

作者と出典

神武天皇(じんむてんのう) 『古事記』

歌の意味

葦原にある葦の繁った小屋に、菅のむしろを清め敷いて、私は妻と夜を過ごした

解説と鑑賞

初代神武天皇が妻を迎えた時の、相聞の歌。

神武天皇が皇后として迎えたのは、日本の神話で大国主命(おおくにぬしのみこと)の孫であり、事代主命(ことしろぬしのみこと)の娘とされる比売多多良伊須氣余理比売(ひめたたらいすけよりひめ)です。

神武天皇は豊かで平和な国づくりをめざして、九州高千穂の宮から東に向かい、艱難辛苦(かんなんしんく)を経て、畝傍(うねび)山の麓の橿原に都をひらき、この地で即位式を行いました。

この即位の日が、2月11日とされており、それが建国記念の日に定められています。

※この歌の解説記事
初代神武天皇の建国記念の日の和歌

まとめ

普段私たちは日本や国という単位で物事を考えることはあまりありませんが、建国記念の日には、国や故郷、配偶者との生活の場への愛着が表されたこれらの歌にぜひ接してみてください。

今日は、建国記念の日にちなみ、初代天皇と古代の日本を詠んだ短歌をご紹介しました。

・日めくり短歌一覧はこちらから→日めくり短歌




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