きょう30日は「くるみの日」、今日の日めくり短歌は胡桃を詠んだ短歌をご紹介します。
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秋晴れの光となりて楽しくも実りに入らむ栗も胡桃も
読み:あきばれの ひかりとなりて たのしくも みのりにいらん くりもくるみも
歌の意味
空の光も秋晴れになり、楽しいことに実りの季節に入っていくのだなあ 栗もくるみも
作者と出典
斎藤茂吉『小園』
この歌の詳しい解説
秋晴れの光となりて楽しくも実りに入らむ栗も胡桃も/斎藤茂吉『小園』
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— まる (@marutanka) September 30, 2020
くるみの日とは
「く(9)るみ(3)はまるい(0)」の語呂合せで、長野県東御市などの、くるみ愛好家が制定。 くるみの食材としての素晴らしさ、用途の広さなどをアピールするのが目的とされています。
石川啄木の胡桃の短歌
あかじみし袷(あはせ)の襟よかなしくもふるさとの胡桃焼くるにほひす
作者:石川啄木 「一握の砂」
石川啄木は岩手出身ですが、胡桃も身近にあったのでしょう。
島木赤彦の胡桃の短歌
島木赤彦は胡桃の産地長野県生まれです
母一人臥(こや)りいませり庭のうへに胡桃の青き花落つるころ
夜おそくわが手を洗ふ縁のうへに匂い来(きた)るは胡桃の花か
庭のうへの二つところに掃きあつめし胡桃の花はいくらもあらず
この家に帰り来らむと思ひけり胡桃の花を庭に掃きつつ
土田耕平の胡桃の短歌
わが窓に胡桃の花の青房の咲き垂るころを雨さむく降る
作者:土田耕平
土田耕平は、島木赤彦に師事。同じ長野県出身と思われます。
その清新な作風は、島木に高く評価されました。
土屋文明の胡桃の短歌
うららかに照れる春日は雪の原芽立つ胡桃に人や偲ばむ
作者:土屋文明 「山谷集」
五味保義の胡桃の短歌
胡桃(くるみ)の実枝はなれ落つる音きこゆ母病み逝きし室に坐れば
作者:五味保義
きょうの日めくり短歌は、くるみの日にちなんで、胡桃を詠んだ短歌をご紹介しました。
それではまた明日!
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