秋の野に人松虫のこゑすなり我かとゆきていざとぶらはむ 古今和歌集  

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秋の野に人松虫のこゑすなり我かとゆきていざとぶらはむ 古今和歌集

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秋の野に人松虫のこゑすなり我かとゆきていざとぶらはむ 教科書や教材に取り上げられる古今和歌集の読み人知らずの和歌の現代語訳と解説を記します。

秋の野に人松虫のこゑすなり我かとゆきていざとぶらはむ の解説

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読み あきののに ひとまつむしの こえすなり われかとゆきて いざとぶらわん

作者と出典

作者不明 詠み人知らず

古今和歌集 「古今和歌集」 巻第四 秋歌上 (202)

現代語訳

秋の野にを待っているような松虫の声が聞こえる。私かと思うのでさあ行ってみよう

句切れと修辞

  • 3句切れ
  • 掛詞

語と文法

  • 人松虫・・・「マツムシ」に「人」を加えて「人を待つ」の意味
  • すなり・・・「す」はサ変動詞の基本形。意味は「する」。「なり」は断定の助動詞
  • 我かと・・・「か」は疑問の助詞「私かと思って」との意味
  • いざ・・・さあ」「どれ」の行動を起こす時に発する語
  • とぶらふ・・・訪れる。 訪ねる。 訪問するの意味の動詞

解説と鑑賞

古今集にある秋の虫を題材にした歌。

作者は不詳。

一首のポイント

一首のポイントは「人を待つ」と「松虫」の「待つの掛詞にある。

「人松虫」は一つの造語のようでもあり「人を待っているように鳴く松虫」ではなく、「人を待つ松虫」と直截な比喩として、作者の類推の部分は省略されている。

人松虫を使った歌

「人松虫」を使った歌には他に拾遺和歌集に

とふ人も 今はあらしの山風に人松虫の声ぞかなしき 拾遺和歌集・205

がある。

この歌も「人松虫」の掛詞の他、「嵐」と「あらじ」が掛詞となっている。

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