古今和歌集とは 作者と作品まとめ  

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古今和歌集とは 作者と作品まとめ

2022年11月8日

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古今和歌集(古今集)は、平安時代の和歌集、日本で最初の勅撰和歌集です。

古今和歌集の時代と成立、古今集の有名な歌人と各代表作品についてまとめます。

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古今和歌集とは

古今和歌集とは平安時代の和歌集であり、日本で最初の勅撰和歌集です。

勅撰和歌集というのは天皇の命によってまとめられた和歌集ということで、今でいう文化事業的な意味合いがありました。

「天皇の命」ということは、和歌がその時代の記念碑的な、価値の高いものとして扱われたということを表しています。

その機運が高まったその始めが、この古今集の時代であったと考えられます。

古今和歌集の成立によって、和歌は大きな発展を遂げることとなったのです。

古今和歌集の代表作品一覧 読んでおきたい有名20首

古今和歌集の成立年

古今和歌集の成立年は913年です。

905年(延喜五)醍醐天皇の勅命によって編纂されてから、8年がかかって完成しました。

古今和歌集の収録歌数

収録された歌の数は 1111首。

和歌の種類は、

  • 短歌 1102首
  • 長歌5首
  • 旋頭(せどう)歌4首

八代集とは

古今集は八代集・二十一代集の第一番目となります。

八代集とは 平安時代中期から鎌倉時代初期にかけて作られた勅撰和歌集の総称です。

  • 『古今和歌集』(こきんわかしゅう)
  • 『後撰和歌集』(ごせんわかしゅう)
  • 『拾遺和歌集』(しゅういわかしゅう)
  • 『後拾遺和歌集』(ごしゅういわかしゅう)
  • 『金葉和歌集』(きんようわかしゅう)
  • 『詞花和歌集』(しいかわかしゅう)
  • 『千載和歌集』(せんざいわかしゅう)
  • 『新古今和歌集』(しんこきんわかしゅう)

古今和歌集の撰者

古今和歌集の撰者で最も有名なのが、紀貫之です。

その他には、紀友則、凡河内躬恒、壬生忠岑がいます。

紀貫之と仮名序

紀貫之は古今和歌集の序文である「仮名序」を記して、その中に6人の優れた歌人の名前をあげました。

それが六歌仙(僧正遍昭、在原業平、文屋康秀、喜撰法師、小野小町、大友黒主)です。

仮名序については、こちらの記事で解説しています。

仮名序の意味と内容解説 古今和歌集の紀貫之の序文

六歌仙と三十六歌仙について詳しくは

六歌仙とは 現代語訳付き解説

三十六歌仙の歌人一覧と有名な作品

 

古今和歌集の歌人

古今和歌集の歌人には次のような人がいます。

  • 紀貫之
  • 紀友則
  • 在原業平
  • 小野小町
  • 大江千里
  • 壬生忠岑
  • 僧正遍昭
  • 凡河内躬恒
  • 藤原敏行朝臣
  • 猿丸太夫
  • 参議篁
  • 源宗于朝臣
  • 後京極摂政前太政大臣
  • 中納言行平
  • 光孝天皇
  • 喜撰法師

各歌人の代表的な歌を下にあげていきます。

紀貫之

紀貫之の代表作品です。

人はいさ心も知らずふるさとは花ぞ昔の香ににほひける

現代語訳:人の心はさあどうでしょう。花ばかりが昔のままの香りを放っています。

百人一首の35に選ばれた名作です。

この歌の詳しい解説は

解説 人はいさ心も知らずふるさとは花ぞ昔の香ににほひける 紀貫之

紀貫之の他の和歌

紀貫之の和歌代表作品を一度に読む

紀貫之の代表作和歌一覧

紀友則

久方の光のどけき春の日にしづ心なく花の散るらむ

現代語訳:日の光がのどかにさす春の日なのに、あわただしくも、桜の花は散ってゆく

解説:この歌は、百人一首33にも選ばれています

解説 久方の光のどけき春の日にしづ心なく花の散るらむ 紀友則

古今集から百人一首に選ばれた歌は他にも

六歌仙の百人一首の和歌と代表作短歌の現代語訳

在原業平

ちはやぶる神代も聞かず竜田川 からくれなゐに水くくるとは

現代語訳:神代にも聞いたことがない。龍田川が紅に水をくくり染めにするなんて

解説:

業平らしい華やかな歌で百人一首にもとられた有名な歌です。

在原業平の他の和歌

在原業平の和歌代表作品を一度に読む

在原業平の代表作和歌5首 作風と特徴

小野小町

花の色はうつりにけりないたづらに我身よにふるながめせしまに

現代語訳:

桜の花はむなしく色あせてしまった。空しくも過ごす私の容色が衰えてしまったように

解説:

古今集の有名な女流歌人が小野小町です。この歌は、百人一首9に選ばれた有名な歌です。

解説:
花の色は移りにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに 小野小町

小野小町の他の和歌

小野小町の和歌代表作品を一度に読む

小野小町の有名な代表作和歌一覧まとめ

 

大江千里

月見ればちぢにものこそ悲しけれわが身一つの秋にはあらねど 大江千

藤原敏行朝臣

秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる 藤原敏行朝臣

壬生忠岑

春日野の雪間を分けて生ひ出でくる草のはつかに見えし君はも

有明のつれなく見えし別れより暁ばかり憂きものはなし

僧正遍昭

天つ風雲の通ひ路吹きとぢよをとめの姿しばしとどめむ

たらちねはかかれとてしもむばたまのわが黒髪を撫でずやありけむ

僧正遍昭の和歌代表作品を一度に読む

僧正遍照の代表作和歌 三十六歌仙の歌人

凡河内躬恒

住の江の松を秋風吹くからに声うちそふる沖つ白波 凡河内躬恒

心あてに折らばや折らむ初霜のおきまどはせる白菊の花 凡河内躬恒

春の夜のやみはあやなし梅の花色こそ見えねかやはかくるる 凡河内躬恒

猿丸太夫

奥山にもみじ踏み分け鳴く鹿の声聞く時ぞ秋は悲しき 猿丸太夫

参議篁

わたの原八十島かけて漕ぎ出でぬと人には告げよあまのつり舟 参議篁

源宗于朝臣

山里は冬ぞ寂しさまさりける人目も草もかれぬと思へば 源宗于朝臣

後京極摂政前太政大臣

きりぎりす鳴くや霜夜のさむしろに衣かたしきひとりかも寝む 後京極摂政前太政大臣

中納言行平

立ち別れいなばの山の峰に生ふるまつとし聞かば今帰り来む 中納言行平

素性法師

今宵こむ人にはあはじ七夕のひさしきほどに待ちもこそすれ 素性法師

光孝天皇

君がため春の野に出でて若菜摘むわが衣手に雪は降りつつ 光孝天皇

喜撰法師

わが庵は都のたつみしかぞすむ世を宇治山と人はいふなり 喜撰法師

阿部仲麻呂

天の原ふりさけ見れば春日なる三笠の山に出でし月かも 阿部仲麻呂

古今集のよみ人知らずの有名な歌

さつき待つ花橘の香をかげば昔の人の袖の香ぞする 古今和歌集

ほととぎす鳴くや五月のあやめ草あやめも知らぬ恋もするかな 句切れと掛詞の解説

木の間よりもりくる月の影見れば心づくしの秋は来にけり 古今集

み山には松の雪だにきえなくに宮こはのべのわかなつみけり  意味と解説

なお、「君が代」の歌の元々は古今和歌集にある歌です。

「君が代」の歌詞の意味をわかりやすく解説 古今和歌集に元の歌




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