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かき氷の短歌 有名な歌人の作品と類語 夏氷・氷水・白玉・フラッペ

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かき氷は夏を代表する食べ物の一つで短歌や俳句の題材として多く読まれています。

かき氷を詠んだ短歌を有名歌人の作品から代表的なものをご紹介します。

かき氷の短歌

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かき氷は夏を代表する食べ物の一つであり、夏の短歌の季節感あふれる題材です。

かき氷は、古くは「夏氷」や「氷水」など、「かき氷」ではなくその他の言葉を使って表されていました。

現代では、フラッペの他シェイクもかき氷の部類に入れてもいいと思います。

これまでの短歌でかき氷とそれに類するものが詠まれた作品をご紹介します。

 

サクサクト削レル氷粉ヲナシテビードロ皿ニ雪ツモリケリ

読み:さくさくと けずれるこおり こをなして びーどろざらに ゆきつもりけり

作者と出典

正岡子規 『竹乃里歌』

現代語訳と意味

サクサクと削った氷が粉となって ガラスの皿に雪が積もったようであるなあ

解説

食べ物に大いに関心を持っていた正岡子規はかき氷の歌をたいへんたくさん詠んでいます。

この歌は、かき氷の味ではなくてかき氷の形状と見た様子を表しています。

「さくさくと」は擬音でもあり、実際に氷を削る時の音を聞いたのでしょう。

子規の作品をもう一首あげると

ビードロノ水ニ入レタル白玉ノノ屑ハシバラク解ケズ

作者と出典

正岡子規 『竹乃里歌』

現代語訳と意味

ガラスの氷水に入れた白玉の氷の屑はしばらくの間溶けないものだ

解説

こちらも同じかき氷を詠ったもの。

かき氷の中に白玉を加えるというのは、明治時代からあった取り合わせのようですね。

 

昼すぎし竜門外にわれは来て氷水をばむさぼりて飲む

作者と出典

斎藤茂吉 『ともしび』

現代語訳と意味

昼過ぎに竜門石窟にきて暑いので氷水をむさぼるように飲んだ

解説

斎藤茂吉が中国に旅行した折の歌。

氷水はかき氷だったのかわかりませんが、冷たかったのは確かです。

斎藤茂吉は他に、かき氷になる前の氷室や氷を切る人、氷の運搬と氷を売る店などを風景として多く詠んでいます。

いずれも季節感が漂います。

斎藤茂吉の氷の短歌

いそぎ行く馬の背なかのよりしづくは落ちぬの山路に
斎藤茂吉 『ともしび』

・・

氷きるをとこの口のたばこの火赤かりければ見て走りたり
斎藤茂吉 『赤光』

解説記事:
氷きるをとこの口のたばこの火赤かりければ見て走りたり 斎藤茂吉

 

 

一期なる恋もしらねば涼やかにはみてさびしき氷白玉

読み:いちごなる こいもしらねば すずやかに はみてさびしき こおりしらたま

作者

馬場あき子

現代語訳と意味

一生に一度の恋も知らない、そのように過ぎてきた生を、何でもないように氷白玉を食べながらも寂しくも思うのだ

解説

涼しげな氷白玉は炎暑の中にあってどこか寂しく、夏そのものの灼熱の炎のような恋の対極にあるものの象徴となっています。

「不在」であったものへの憧憬が美しく静かに詠まれています。

関連記事:
馬場あき子の短歌代表作品 さくら花幾春かけて老いゆかん身に水流の音ひびくなり

 

あなたのものよ貴方の物よ(手の中で色水になってしまったフラッペ)

読み:あなたのものよ あなたのものよ てのなかで いろみずになって しまったふらっぺ

作者と出典

穂村弘 手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)

解説

フラッペというのは、フランス語でかき氷のこと。

水になってしまったかき氷は、もはや氷ではありません。

それが「あなたのものよ」というのには、失意の気配が漂います。

 

以上、かき氷の短歌で有名なものをご紹介しました。

自分で詠むときの参考にしてみてください。

それでは!

 







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