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向日葵の短歌 夏を代表する光の花

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ひまわりは夏を代表する植物であり、季節を表す事物として短歌にも多く詠まれています。

ひまわりの短歌の有名なよく知られた作品をご紹介します。

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ひまわりの短歌

ひまわりは夏を代表する植物です。そのため、短詩系に用いる時は、俳句のみでなく短歌でも、季語のように「夏」を表す事物として、多くの作品に詠み込まれています。

向日葵を詠む短歌をご紹介します。

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向日葵は金の油を身にあびてゆらりと高し日のちひささよ

読み:
ひまわりは きんのあぶらを みにあびて ゆらりとたかし ひのちひささよ

作者

前田夕暮(まえだゆうぐれ)

現代語訳と意味

向日葵は金の油のような光を全身に浴びて、ゆらりと背が高い。その上に照る日の小さいものだ

解説と鑑賞

向日葵を詠んだ短歌として代表的な作品。

教材に取り上げられたところから、広く知られるものとなっています。

 

列車にて遠く見ている向日葵は少年のふる帽子のごとし

読み:れっしゃにて とおくみている ひまわりは しょうねんのふる ぼうしのごとし

作者と出典

寺山修司 「空には本」

現代語訳

電車の中から遠く離れたところに咲いている向日葵が風に揺れているのを見ると、少年のふる帽子のようだ

解説と鑑賞

寺山修司の初期の作品。みずみずしい情景が詠まれています。

「遠く見ている」には様々な解釈があります。

 

わがシャツを干さん高さの向日葵は明日ひらくべし明日を信ぜん

読み:わがしゃつを ほさんたかさの ひまわりは あすひらくべし あすをしんぜん

作者と出典

寺山修司 「空には本」

現代語訳と意味

私のシャツが干せるだろう高さの向日葵は、今はつぼみだが明日開くだろう。明日を信じよう。

他にも寺山修司は向日葵を好んで詠んでいます。

一粒の向日葵の種蒔きしのみに荒野をわれの処女地と呼ばむ

列車にて遠く見ている向日葵は少年のふる帽子のごとし

向日葵は枯れつつ花を捧げおり父の墓標はわれより低し

。。。

向日葵は諸伏しゐたりひた吹きに疾風ふき過ぎし方にむかひて

作者:斎藤茂吉

現代語訳と意味

向日葵はすべて倒れている。一方向にはやてが吹き過ぎた方に向かって

他にも

さ庭べに竝びて高き向日葵の花雷(らい)とどろきてふるひけるかも

 

 

おほほしく曇りて暑し眼のまへの大き向日葵花は揺すれず

作者:中村憲吉 「林泉集」

現代語訳と意味

うっとおしく曇って暑い。目の前の大きな向日葵の花も風もない中揺れもしない

解説と鑑賞:

中村憲吉は感覚的な作風が特徴で、この歌は、夏らしい晴天のひまわりではなく、曇りの日の向日葵と夏の不快な暑さをうたっているものです。

 

大きなる蕋(しべ)くろぐろと立てりけりま日にそむける日まはりの花

作者:古泉千樫

現代語訳と意味

大きな雄しべが黒々と向日葵の中に立っている。太陽に背を向ける向日葵の花に

解説と鑑賞

向日葵は太陽の方に向かって咲くというのが普通の眺めだと思われていますが、そのあとに「大き花ならび立てども日まはりや疲れにぶりてみな日に向かず」もあり、この一連の作品では、そうではない向日葵のめずらしさに目をつけて詠われたと思われます。

 

髪に挿せばかくやくと射る夏の日や王者の花のこがねひぐるま

読み:かみにさせば かくやくといる なつのひや おうじゃのはなの こがねひぐるま

作者と出典

与謝野晶子  第四歌集「恋衣」

「ひぐるま」は、向日葵の別名。髪が自慢だった晶子は、やや小さな向日葵を髪に差したりしたのでしょうか。

「かくやくと」は「光り輝くさま」を表す副詞。

向日葵の花を髪に差すことで、夏の光がまるでそこに集まったかのように輝いているのです。

 

きょうの日めくり短歌は、「ひまわりの日」にちなみ向日葵の詠まれた短歌をご紹介しました。







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