万葉集

万葉集の和歌に詠まれる植物は1位萩 2位梅 3位松

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万葉集の和歌に詠まれる植物は1位萩、2位梅、3位松の順になっています。

それぞれの植物の和歌を万葉集からご紹介します。

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万葉集の時代

古い時代においても、また洋の東西を問わず、植物は多くの詩歌の主題となってきました。

万葉集の時代は7世紀後半から8世紀後半のことですが、現在でも見られる植物がたくさん和歌に詠まれています。

 

万葉集の花と植物の和歌

万葉集に収録された和歌は約4500首で、植物を詠んだ歌が約1500首。

つまり全体の約3分の1の和歌において、植物が詠み込まれています。

万葉集の植物の和歌 上位順

万葉集の植物のの和歌を、和歌の順に並べると、ハギで141首、ウメ118首、マツ79首、タチバナ68首、サクラ50首、アシ50首、スゲ49首、ススキ47首となります。

1位ハギ141首
2位ウメ118首
3位マツ79首
4位タチバナ68首
5位サクラ50首
6位アシ50首
7位スゲ49首
8位ススキ47首

各植物の代表的な短歌をあげます。


万葉集の花については
万葉集の和歌に詠まれる花 1位ナデシコ 2位オミナエシ 3位ユリ

万葉集の萩の和歌

万葉集の萩の花の代表的な和歌、秀歌は、斎藤茂吉が『万葉秀歌』で取り上げたものが下のようになります。

白露を取らば消ぬべしいざ子ども露に競きほひて萩の遊びせむ(巻十・2173) 作者不詳
秋萩の枝もとををに置く露の消なば消ぬとも色に出でめやも(巻十・1595)大伴宿祢像見
秋萩を散り過ぎぬべみ手折り持ち見れども不楽(さぶ)し君にしあらねば(巻十・2290〕作者不詳
秋萩の枝もとををに露霜おき寒くも時はなりにけるかも(巻十・2170)作者不詳
萩が花咲けるを見れば君に逢はず真も久になりにけるかも(巻十・2280)作者不詳
百済野の萩の古枝に春待つと居をりし鶯鳴きにけむかも (巻八・1431) 山部赤人
秋萩の散りのまがひに呼び立てて鳴くなる鹿の声の遙けさ  (巻八・1550)湯原王
秋萩は咲きぬべからし吾が屋戸の浅茅が花の散りぬる見れば(巻八・1514)穂積皇子
何すとか君を厭はむ秋萩のその初花の歓しきものを(同・2273)作者不詳
真葛原なびく秋風吹くごとに阿太の大野の萩が花散る (巻十・2096) 作者不詳
秋萩の下葉の黄葉花につぐ時過ぎ行かば後恋ひむかも(巻十・2209)作者不詳

 

万葉集の萩の和歌が多い理由は下の記事に

万葉集の梅の和歌

万葉集の梅の短歌は、元号「令和」の出典となった、梅の短歌が代表的です。

0839: 春の野に霧立ちわたり降る雪と人の見るまで梅の花散る

(春の野に一面に霧が立って、雪が降るのかと、人が見るほどに梅の花が散る)

他には、序文の作者とも言われる、大伴旅人

「822:我が園に梅の花散るひさかたの天より雪の流れ来るかも

他の短歌は下の記事でお読みください。

万葉集の桜の和歌

万葉集の桜の短歌の代表的な歌は

あしひきの山桜花日並べてかく咲きたらばいと恋ひめやも 1425 山部赤人

足引の山桜花一目だに君とし見てば吾(あれ)恋ひめやも 3970 大伴家持

 

他にも

梅の花咲きて散りなば桜花継ぎて咲くべく成りにてあらずや 0829 薬師張氏福子

去年(こぞ)の春逢へりし君に恋ひにてき桜の花は迎へけらしも 1430 山部赤人

春雨のしくしく降るに高圓(たかまと)の山の桜はいかにかあるらむ 河邊朝臣東人

この花の一節(ひとよ)のうちに百種(ももくさ)の言ぞ隠(こも)れるおほろかにすな 1456 :藤原朝臣廣嗣

この花の一節のうちは百種の言持ちかねて折らえけらずや 1457  娘子

屋戸にある桜の花は今もかも松風疾(いた)み土に散るらむ 1458 厚見王

世の中も常にしあらねば屋戸にある桜の花の散れる頃かも 1459 久米女郎

暇(いとま)あらばなづさひ渡り向つ峯(を)の桜の花も折らましものを 1750 高橋虫麻呂

い行き逢ひの坂の麓に咲きををる桜の花を見せむ子もがも 1752 高橋虫麻呂

絶等寸(たゆらき)の山の峰(を)の上(へ)の桜花咲かむ春へは君し偲はむ 1776 播磨娘子

 

現代語訳は下でお読みください

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万葉集の松の和歌

有間皇子の結びの松の短歌が代表的な作品です

磐代の浜松が枝を引き結びま幸くあらばまたかへり見む 有間皇子

この歌の詳しい解説は

磐代の浜松が枝を引き結びま幸くあらばまたかへり見む 有間皇子の結び松の和歌

 

万葉集の橘の和歌

橘の和歌は大伴家持の歌が代表的です

我がやどの花橘にほととぎす今こそ鳴かめ友に逢へる時

作者 大伴家持

この歌の詳しい解説は

 

他の植物の和歌

葦の葉に夕霧立たて鴨が音の寒き夕べし汝をば偲ばむ 14-3570 東歌・防人

いざ子ども大和へ早く白菅の真野の榛原手折りて行かむ 3―280 高市黒人

萩の花尾花葛花(くずはな)なでしこの花おみなえしまた藤袴(ふじばかま)朝顔の花 山上憶良

以上、万葉集の植物の詠まれた短歌を植物ごとに代表的なものをご紹介しました。







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