教科書の俳句

かき氷の俳句一覧 季語・縁語一覧

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かき氷を使った俳句をご紹介します。

かき氷は夏の季語で、7月25日は「かき氷の日」に制定されています。

かき氷は夏の季語

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かき氷の由来は、東京の方言「ぶっかきこおり」からきているそうです。

かき氷は俳句の夏の季語となっています。

 

「かき氷」の別名

「かき氷」は俳句では「氷水」「夏氷」とも呼ばれます。

「氷旗」「氷店」「削氷」はかき氷の類語で句にみられる言葉。

他にも「甘露水」「氷小豆」「氷苺」「氷金時」「みぞれ」「かちわり」などの類語・類語と関連の言葉があります。

これらはいずれも夏のかき氷を表す言葉となっています。

 

かき氷の俳句

かき氷の俳句を近代・現代歌人を取り混ぜてご紹介します。

正岡子規の「かき氷」の俳句

特に正岡子規はかき氷の句をたくさん詠んでいますが、「かき氷」ではなく「夏氷」が多いですね。

冨士の雪見なからくふや夏氷 正岡子規

君か代や親の病気に夏氷 正岡子規

傾城の噛み砕きけり夏氷 正岡子規

夏氷はかなくたのむ命哉 正岡子規

富士山に行った時の句もありますが、最後の句「はかなくたのむ」は、子規が病を得てからの句でしょう。

「傾城」とは遊女のこと。

正岡子規の有名な俳句代表作10句 現代語訳付

「氷水」もかき氷

子規には他に「氷水」を用いる句があります。

冷風の口にたまるや氷水 正岡子規

町走る人見ゆわれは氷水 正岡子規

氷は一般家庭でまだいまのように保存ができず、外で食べるものでした。

氷水は一種のごちそうでもあったのでしょうね。

 

一匙のアイスクリムや蘇る 正岡子規

こちらはアイスクリームの歌。

当時としてはかなりハイカラな食べ物であったでしょう。

 

 

「氷旗」の俳句

「氷旗」は、夏の季語でかき氷の「氷」の上りのこと。

店の前に翻っている風景は夏特有にみられるものです。

氷旗立つ氷を紅き字にて書き 山口誓子

「氷」の文字は、かつては朱色の毛筆で書かれていたようですね。

「氷店」も季語

禅寺の前に一軒氷店 高浜虚子

虚子の句。「氷店」も季語として使えます。

この読みは「こおりみせ」です。

桐一葉日当りながら落ちにけり 意味と季語解説 高浜虚子

春風や闘志いだきて丘に立つ  情景と解釈 高浜虚子

氷店爺と婆ゐて婆出て来 小澤實

氷店の老夫婦の様子を詠んだおもしろい句です。

 

店がひよいと出来て白波 尾崎放哉

海辺の店でしょうか。

ある日氷旗がの「氷」の文字に気が付いたのでしょう。

咳をしても一人 尾崎放哉 解説

 

水原秋桜子のかき氷の俳句

日焼顔見合ひてうまし氷水 水原秋桜子

かき氷を食べようとテーブルを囲む両者の顔が日焼けしている。

暑さの中で一層かき氷がおいしく感じられるのです。

水原秋櫻子の他の句は

冬菊のまとふはおのがひかりのみ 水原秋桜子

滝落ちて群青世界とどろけり 水原秋桜子  造語の解釈と背景

 

友岡子郷のかき氷の俳句

氷水碧落に死のありしこと 友岡子郷

「碧落」は青空の意味で「へきらく」と読みます。

跳び箱の突き手一瞬冬が来る 友岡子郷の俳句

 

日野草城のかき氷の俳句

はらわたのひしとつめたし氷水 日野草城

夏氷掻くや白雪にはかなる 日野草城

氷水蜑(あま)のうなゐと膝を並め 日野草城

口だけでなくお仲間で冷たくなるという一首。

雪を思わせる風情の他、最後「蜑(あま)のうなゐ」というのは、海女の見習の少女と並んで氷水を楽しんだことを詠んでいます。

雪の夜の紅茶の色を愛しけり 日野草城 切れ字と表現技法の工夫

 

 山口誓子のかき氷の俳句

夏氷挽ききりし音地にのこる 山口誓子

夏氷自転車濡すとめどなし 山口誓子

昔は氷は大きな塊のまま山の氷室から取り出して運んだ物を販売していました。

川端茅舎には氷挽きの情景があります。

夏氷鋸荒くひきにけり 川端茅舎

氷は専用ののこぎりなどで切っていたようです。

氷はおがくずに包まれて運ばれていました。今のような冷凍車がない時代です。

 

匙なめて童たのしも夏氷 山口誓子

氷を細かくしたものに蜜をかけた甘いかき氷は、子どものおやつばかりでなく大人にとっても夏の楽しみでったようです。

他にも

初めての老もやゝ過ぎ氷水 山口誓子

氷水夜の映画は始まれり 山口誓子

 

海に出て木枯らし帰るところなし 山口誓子 擬人法で特攻隊を表現

 

近代・現代のかき氷の俳句

以下は、近代・現代の作品よりかき氷の俳句です。

夏氷童女の掌にてとけやまず 橋本多佳子

少女の両手で抱えられたガラス容器が目に浮かびます。

旅にて淋し氷水のがらすの匙音 荻原井泉水

ガラスに当たる匙の音という聴覚的と旅の寂しさ。

荻原井泉水は尾崎放哉の師にあたる自由律俳句の俳人です。

かき氷先に来てゐる五六人 稲畑汀子

店の込み具合から、その日の暑さが伝わります。

氷水甘し罪人の分際に 中村草田男

中村草田男はクリスチャンであったので、「罪人」というのは宗教上意識する自分自身のことだと思います。

他にも

冷淡な頭の形氷水 星野立子

子が食べて母が見てゐるかき氷 森澄雄

法隆寺村にやすらふ夏氷 下村槐太

砂山の夕ぐれ永し氷水 長谷川櫂

 

今日の日めくり短歌はかき氷の俳句を一覧でご紹介しました。

皆さまもぜひ、かき氷の句を詠んでみてくださいね。

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